大阪大学 経営企画オフィス URA部門

大学のこれからを考える

Policy Seminar

RA協議会第3回年次大会
URA組織のマネジメント

2017年8月30日(水)【講演録公開】
URA組織のマネジメント
開催概要

リサーチ・アドミニストレーター協議会(RA協議会)の第3回年次大会(http://www.rman.jp/meetings2017/)において、大阪大学、神戸大学、東京大学共同で「URA組織のマネジメント」というセッションを企画・運営しました。

開催日:2017年8月30日(水)
場所:あわぎんホール ― 徳島県郷土文化会館 ―
セッションオーガナイザー:
 高野 誠(大阪大学 経営企画オフィス シニア・リサーチ・マネージャー/特任教授)
 寺本 時靖(神戸大学 学術・産業イノベーション創造本部学術研究推進部門 特命准教授(URA))
 西村 薫(東京大学 医科学研究所 国際学術連携室 学術支援専門職員(URA))

登壇いただいた方々のお話と全体討論の概要を下記にまとめました。なお、本資料はRA協議会の協力を得て作成したものです。


セッションの趣旨

大阪大学の高野です。本セッションにお越しいただきありがとうございます。

まず、本セッション提案の背景をご説明します。私たちURAは、より多くのステークホルダーに、URAの役割、もしくはURAの組織が魅力的であると感じてもらいたいと考えていると思います。また、各機関においてURAの配置が進み、複数のURAを配置している機関も多くなりました。この二つの観点からURA組織を適切にマネジメントしていくことが、今後ますます重要になっていくと考えます。

  セッション概要

一方で、日本ではURAの歴史が浅く、URA組織をどのようにマネジメントすればよいのか、多くの先生方が悩んでおられるのではないでしょうか。また、URA組織のマネジメントに特化した情報や知識体系も存在しないと思います。民間企業の組織マネジメントはあちこちで語られていますが、URA組織のマネジメントについては、あまり語られる機会はないのではないでしょうか。

今後、日本のURAやその組織が更に発展するためには、このタイミングでその組織マネジメントについて改めて考えることが重要であろうと考え、本セッションを企画いたしました。

  URA組織のマネージャーの位置づけ
図1

セッションの狙いを説明する前に、URA組織を統括するマネージャーの立ち位置を考えてみたいと思います(図1)。URA組織のマネージャーを中心に、上に経営者、下にプレーヤーとしてのURA、右側に教員がいます。経営者はマネージャーに対して、URAへの高い期待を伝えてきます。マネージャーはそれぞれに個性を持ったURAと共に、その高い期待に応えなければなりません。また、教員からの要求は、経営者の要求とは全く異なる観点のものが多いと思いますが、これにも対応する必要があります。そう考えると、マネージャーは随分と大変な業務を担う立場にあります。さらにマネージャーにとって、URAの育成も非常に重要な課題です。

本セッションの狙いは二つあります。一つ目は、「事例を学ぶ」ということです。URAの体系化が進んでいる組織の長の方に、実際にはどのような状況にあるか、どのようなマネジメントを行っているかを語っていただきます。二つ目は、本日ここにいらっしゃるマネージャー、将来のマネージャーの皆様と意見交換、ある意味で悩みの交換を行いたい、ということです。プレゼンでは立派なことをおっしゃるであろう講師の先生方も、実は悩んでおられることがあるのではないでしょうか。そのようなことを感じるだけでも少しは気が楽になるかもしれません。

このセッションを通じて、URA組織のマネジメントに必要なことが少しでも共有できればと思います。(高野)

RA協議会第3回年次大会 全発表資料
http://www.rman.jp/meetings2017/doc.html

講演1「信州大学URA組織のマネジメント」

杉原氏
杉原 伸宏氏
信州大学 学術研究・産学官連携推進機構
学術研究支援本部長 学長補佐・教授

プロフィール:

信州大学にて博士(工学)取得後、同医学研究科にて助手。平成16年の国立大学法人化にあわせて、産学官連携部署に配置換。地方大学で大規模な産学官連携組織の構築を進め、平成23年にはそこにURA室を設置し、室長となる。以後、研究支援と産学官連携推進の高度両立を推進し、現在は学術研究支援本部長。平成22年から学長補佐。平成27年から教授。

はじめに

皆さん、こんにちは。信州大学の杉原です。私は、国立大学が法人化した平成16年から、学術研究や産学官連携の支援部署におりまして、助手の時代から教授になった今も、この世界にどっぷり漬かっています。大学の中の嫌な部分とか、不安定な中でどう組織を立ち上げていくかという困難も目の当たりにしてきました。

今、私は信州大学でURAのまとめ役である学術研究支援本部長をしています。信州大学は文科省のURAシステム整備事業において、中間評価ではAプラスという一番いい評価をいただいています。また、このRA協議会の第1回年次大会の幹事校として、協議会が設立される前から準備を行い、開催しました。このようなこともあり、信州大学のURAは外から見るとうまくいっているように見えるらしいのですが、決してそうではないと思っています。

平成23年にURA室設置後、自身が主導して獲得した拠点形成系の競争的資金は、150億円を超えています。信州大学の運営費交付金がおよそ年150億円弱です。一方で、大学評価対応、IR、知財や研究コンプライアンスも担当しています。また、会員120社の企業コンソーシアムの事務局長も務めていたりと、あちこちで、色々なことをしています。

模擬質問

今日は皆さんに、組織マネジメントに関連した模擬質問を考えてまいりました。プレアワード能力が十分な部下のURAに対して、限られたエフォート内で、皆さんなら次の①番と②番のどちらの業務をするように指示を出しますか。①番は、一線級の研究者1名、あるいは2、3名と共同で、年間1億円を超えるような外部資金を、3年分くらい取ってくださいという業務。②番は、一定期間、科研費が取れていない研究者10名程度に対して、まず基盤Cのあたりから取ってください、すなわち、底上げを図るという業務です。限られた人数のURAしかいない中で、ほぼ同時期にこの2つの業務が来たら、皆さんはどちらの業務を自分の部下のURAに振っていきますか、という質問です(図1)。

  杉原氏講演資料1
図1

どちらの答えが正解、と言うものではありません。費用対効果の側面から見れば、明らかに①番の方がいいです。ですから企業の方の論理からすると、①番の選択肢を取ることがあるかと思います。間接経費も、3年で7,000万円くらい入ってきますから、大学経営の視点から指示するとしたら①番です。一方で、午前中のセッションでも、科研費を取らないと駄目ですよねと、いろいろな方がおっしゃっていました。ですから、研究者10名に基盤Cを取ってもらうという考えも、当然あります。ただ費用対効果で考えると、どんなに頑張ろうと、間接経費を入れても3年で500万円弱のものを、10人が取ったとしても5,000万円です。どっちがいいですかという話です。さらに採択率を勘案すると、②番の方は2~3倍の人数を支援しないと達成は難しいのではないかと考えます。URA業務を費用対効果で見ることにも意味がありますが、現実は①番、②番双方の業務があり得ると思っています。

ここまでは費用対効果で考えてみましたが、別の論点として、少し言いにくいのですが、大学の執行部が学内選挙で選ばれるという側面も関係してきます。学内選挙で票を取るためには、①番、②番どちらの方が票を取れるかというところも執行部からの業務指示に影響してくるのではないかと感じます。そんな中で、支援のバランスを8対2にするのか、5対5にするのか、2対8にするのかというところを、マネージャーとして常に考えています。

信州大学の研究推進戦略
  杉原氏講演資料2
図2

信州大学は地方国立大学ですが、比較的、産学連携が盛んです。例えば科研費の基盤SやA、若手Aが取れるエース級の研究者を見ると、だいたい4分の3くらいの割合で、当たり前のように産学連携をしています。そのため、エース級研究者を支援しようと思ったら、基礎研究から産学連携までトータルしてサポートするという状態です。また材料研究は非常に強く、世界で50位に入るような分野もあります。

多くの地方国立大学が、今後生き残りをかけるためにいろいろ悩んでおられると思いますが、尖った分野を伸ばしつつ、全体的な底上げをするというのが信州大学の戦略になっています。URAも、研究と産学官連携のさらなる推進、大学の得意分野、強みを持つ分野の支援を中心に行うという戦略を取っています(図2)。

信州大学URA組織の変遷

次にURA組織の変遷ですが、平成23年度に、私が中心となりURA室を立ち上げました。先ほど申し上げましたように、「信州大学が強みを持つ研究領域を強化しつつ、産業・地域の振興に努める」という地方大学らしい戦略と、組織としては、限られたURA人材や資源を効率的に活用するために、トップピーク、すなわち、大学が得意とする分野を伸ばし、連動してボトムアップを図っていこうという目標を持っています。

以前から、こういった支援が必要だろうと認識されており、当時の産学官連携推進本部の中にURA業務に適した人材が育っていました。そういった人材を4名集めてURA室を設置しました。従って、当時から、産学連携と研究推進の両方に対応できるような人材ばかりをそろえていたということです。

その後、文科省のURAシステム整備事業に採択され、一気に10名を超えるようなURA体制となり、翌年度はCOI事業の採択もあって、2桁の人数のURA体制を現在も維持しています。URAシステム整備事業は昨年度で終了していますので、現在のURAの大半、つまり10名以上のURAが、大学自己予算で雇用されているということがひとつのポイントになります。

もうひとつのポイントとして、平成27年の10月に執行部が変わりました。URAを立ち上げてくれた学長や理事がごっそりといなくなって、次の世代に替わったということです。他大学では、上が替わると、URAの組織の在り方がかなり左右されるという話も聞きます。我々のところも、多少その気配があります。新学長は、前学長と同じく、トップピークを伸ばすという方向性ですが、担当理事はトップピークの支援よりも、どちらかというとボトムアップを支援した方がいいのではないかという方向性です。大学執行部内で方向性がしっかりと合致していないというのは、大学ではよくあるケースではないでしょうか。

URA室設置後まだ4、5年の段階では、URAの活用方針が学内で十分に固定化できていませんでした。研究支援すればいいよ、産学連携支援すればいいよというくらいの、ざっくりとしたものでしたし、また、大学自己予算で雇用されているため、学内政治がかなり強く働く状況下にもありました。このような状況で、URA組織をどのように維持、発展させていくのか、更には、人材をいかにマネジメントするのか、というのが重要になります。

URA雇用人数と雇用財源

現在の信州大学のURAですが、私の下に、本部担当URAとして、学部横断型や分野横断型の大型事業を形成したりする、あるいは知財等を担当するURAが8人います。本部担当URAは私の指揮命令下にありますので、大学の得意分野で大型の競争的資金を取りつつ、同時に分野融合を図りながら、大学のトップピークを伸ばしていくことを担当しています。

一方で、部局担当URAには、各部局からの要望も多く、大学本部の大型拠点構想等にうまくつなげるためにURAの支援を望むような部局もあれば、広く個別研究者への支援を希望する、要するにボトムの支援を望む部局もあり、もっと言えば、部局の御用聞きになるようなところもあります。この部局担当URAの支援の在り方が、トップピークかボトム支援かという、非常に難しい状態になっています。

現状では週に1回、このスタッフ全員を私のところに集めてミーティングすると同時に、週報を必ず提出させて状況確認し、それを担当理事まで上げるようにしています。

先ほども申し上げましたが、10名を超えるURAが、大学の自己予算で雇用されているというところがポイントです。使用目的がはっきりしている外部資金、例えば研究大学強化促進事業やWPIなどで雇用されているURAは、その目的に向かって答えを出せばいいのですが、大学が自腹を切って雇用しているURAの活用方針は色々と意見が分かれます。費用対効果とか、大学の研究力強化というミッションだけでは、なかなか理解が得られないのです。間接経費納入者である大人数の研究者に対して、目に見えるような支援がないと、この体制を維持していくことは、なかなか難しいというのが信州大学の現状です。従って、費用対効果的には、このトップピークを伸ばし、強い分野をどんどん強くして、例えばトップ10%論文、トップ1%論文なども、たくさん出すための支援をしないといけないのですが、それだけでは難しく、ボトムの支援にもある程度リソースを割きながら、バランスを取っていく必要があります。

  杉原氏講演資料3
図3

自己予算で雇用した10名に対して、色々な学内の状況を考えながら、どこに支援の重心を置いて行くか、ということがURAの組織マネジメントのひとつになります。大学経営およびURA組織の維持発展も考えなければいけませんし、URA個人のキャリアパスとかモチベーションも考えながら、どちらにどういう人をアサインするのか、どういうウエイトバランスにするか考える必要があります(図3)。ボトムの担当になると、メンタル的に苦労するようなケースが結構ありますね。一方でトップピークの担当になると、やる気のある研究者と接点を持つことになりますので、URAも非常にやる気になって、自分の力を発揮します。ですから、このトップピークと広いボトムの支援のところをどのように分担して実施するかが重要になります。完全に片方しかやらないということはありませんが、現在は大別して、トップピーク支援重視型、広く浅い総花支援重視型の両タイプのURAがいます。トップピークは、私の方の指揮命令で、ボトムの方は、割と部局からの要望が影響しています。

URA組織が、間接経費の納入者である研究者の支持を得て、大学の自己予算で完全に独立してやっていくためには、このバランスを取っていかないといけないと考えています。一方、私自身が、この世界でキャリアを形成してきた経験から言いますと、ボトムの支援スキルだけでは、大学の中で評価を受けるのは難しいところがあります。億単位の大型の資金を取ってきて回せるくらいのスキルがないと、なかなか生き残れません。URAのキャリアパスを考えながら、うまく配置していこうと思っているところです。

これは信州大学だけの話ではなく、大学の自己予算でURAを雇用している機関は多くありますので、同様の話はちらほら聞こえてきています。大学執行部が定期的に変わっていく状態で、そのたびに、学内の動向に巻き込まれるような組織、時々の執行部により、かなり使い方が変わる間接経費に頼っている組織であるということを実感します。この辺りを何とかしていかないと、長期的に見てURA組織が成り立たないのではないか、あるいはURAひとりひとりのキャリアパスがうまく形成できないのではないかと感じております。

URA組織マネジメント

URA組織マネジメントについては、今も手探りです。執行部の交代等があると、その影響で、活動方針にぶれが生じます。若手URA、特に任期付きの若手URAのキャリアパスを考える必要がありますので、学長や、研究担当理事だけでなく、財務担当理事、人事担当理事、さらに部局長ともいろいろと話したり、どうあるべきかという相談をさせていただき、考えながら徐々に進めているところです。実は大学の産連本部も同様に不安定な組織なのではないかと思っております。私は長年そこにいましたが、未だに打開できないことに心痛しています。

現実的には、十数名のURAに対して、URAごとに大まかな業務の所掌と目標を設定しています。週報と、週1回行われる全員参加のミーティングで進捗管理しつつ、個人個人のキャリアパスを考えて、あまり成果が出ないような方向へ行きそうであれば、このミーティングで多少修正をかけながら、全員の方向性をある程度合わせるようにマネジメントしています。また、URAを評価して、相応にキャリアパスを形成してあげなければいけません。そのため、業務にばらつきがあるURAを一律に評価できるような仕組みを、どうにかつくり上げたところです。URAの教育については、座学やOJTも実施しながら、人材育成をしています。

信州大学でのURA評価とキャリアパス

昇給制対象URAには、年次評価をする仕組み、業績を全て点数化する仕組みがあります。教育、研究、社会貢献、大学運営という4つの項目で、それぞれ100点満点で点数をつけます。我々の業務は、社会貢献や大学運営に重点が置かれていますので、4項目それぞれの点数に、さらにこのウェイト配分を掛けて、合計400点満点で、点数を出します。様々な業務に対して、それぞれの点数が決められています。トップピーク支援タイプの人は、ある項目で点数を取り、ボトムアップを支援する人たちは、また別の項目で点数を取るという仕組みです。

  杉原氏講演資料4
図4

具体的には図4のようになります。大学運営に関わるようなURAは、委員会などに従事するケースが多いので、そういった項目で点数が入ります。比較的研究現場に近いURAの場合、契約交渉に対しては、1件につき0.5点が入ります。外国語のものは2点です。外部資金の獲得については、1件当たりの総額が幾ら以上は何点というように全部点数化されます。同じく社会活動として、例えば産学連携業務も点数化されます。

実は、URAだけの特別な評価があるのではなく、信州大学の教員全員が同じような評価制度に則っています。多少項目は変えていますが、我々も学内の教員の皆さんたちと同じ土俵で評価してもらうための制度をつくり、運用を続けて7、8年くらい経ちます。

信州大学でのURAキャリアパス

キャリアパスも、私が助手から教授までこの世界で昇進してきたように、ある程度できています。約5年は任期付きの助教ですが、5年以上の業務経験の上審査に合格すれば、パーマネント雇用にしています(図5)。

  杉原氏講演資料4
図5
  杉原氏講演資料6
図6

昇進の基準も出来上がっており、URAを評価するため、図6にあるようにいろいろなところから業務を洗い出し、これらを総合的に評価しています。昇進に関する内規があり、例えば教授になるときは、業務において20件以上の優れた成果がないと昇進できません。実際にこの業務分類の数を並べると20幾つしかないので、ほぼ全ての業務を万遍なくこなせないと、教授になれないというわけです。求められる基準がはっきりしていますので、どういう能力を高めるとURAとして大学の中で生き残れるかということの、ある程度の目安になっていると考えています。

URA組織マネジメントの今後の課題

URAの活用を今後どうしていくかというところですが、やはりその活用方針を大学の中で固定化していく必要があると思います。執行部の交代にも影響を受けないようにし、URAの雇用財源を、間接経費の収入の中でも基盤経費化しないと、執行部が変わるたびに翻弄されるというようなことが起きかねません。

  杉原氏講演資料7
図7

また、URAの強化をするために、ある程度無期雇用化を進めつつ、分かりやすく業績を上げやすい業務と、分かりにくく難しい地道なことをする業務を、振り分けながらうまくローテーションしていくのが必要だと思います。こういった方法を取入れながら、学内URAのマネジメントをしていきたいと考えています(図7)。

URA組織において、マネージャーの方の役割は非常に重要だと思っています。本日は、大学に帰ったら怒られるのではないかという内容も少々含め、私が日々悩んでいるところを率直にお話ししました。

以上が私からの発表でございます。どうもありがとうございました。

図表は杉原氏講演スライドより抜粋



講演2「URA組織のマネジメント<京都大学の事例>」

関氏
関 二郎氏
京都大学 学術研究支援室 副室長

プロフィール:

元アステラス製薬・安全性研究所所長。

平成26年5月から京都大学・学術研究支援室・シニアURA、平成28年4月から同副室長。

企業での研究及びマネジメント経験を活かし、主に生命・医薬系研究に関する外部資金獲得支援や大型プロジェクトの研究推進支援、学内ファンドの設計・運営、産官学連携推進支援等を行うとともに、URA組織体制や人事評価制度の整備等、室長によるマネジメントを補佐している。

本日は京都大学学術研究支援室、通称KURAの概要、私のバックグラウンド、KURAで実際に行っている組織マネジメント、今後の課題という順番にお話しさせていただきます。

1.KURAの概要
  関氏講演資料1
図1

まずKURAの概要です。図1は現在のKURAの体制図です。KURAは、研究担当理事直下の組織で、URAとしては本部系、地区系の2つの大きなグループがあり、現在41名のURAが所属しています。

本部系は、全学的な研究支援策の企画立案や研究活動の社会への発信等を行う「企画・広報グループ」、研究の国際化を推進する「国際グループ」、さらに「産官学連携推進グループ」の3つから成っています。

一方、地区系の方は、京都大学の8つの地区にそれぞれのチームを配置していて、各地区、各部局にいる個々の研究者を支援しています。業務としてはプレアワード支援の比率が比較的高く、URAの専門性ごとに、理工系、生命・医薬系、人文社会系グループをバーチャルにつくっています。この本部系と地区系が、一体的、横断的に研究支援業務を行っているということが、KURAの特徴の一つではないかと思います。

現在のKURAの業務ですが、プレアワード支援、ポストアワード支援、産連、IR等に加えて、学内ファンドの企画・運営や研究の国際化についてかなり力を入れているというところも特徴的な部分だと思います。さらに、URAシステムの定着化、普及についても取り組んでいます。

次にKURAの変遷を説明します。平成24年にURAを育成・確保するシステムの整備事業に採択され、本部系8名でスタートしました。その後、研究大学強化促進事業の採択を受け、URAを増やしました。それに対して、地区系は本部に少し遅れた形で、大学の自主経費で8つの地区にURA室を設置しました。これらは地区ごとに独立運営という形で、本部系とは全く異なるガバナンスで動いていました。そして平成28年の4月に、この両者を一元化しました。これは異なる組織の合併ですし、URA数も劇的に増加しましたので、組織マネジメントの必要性が急速に増加しました。

2.講師のバックグランド

私のバックグランドですが、大学卒業後、ずっと製薬会社の研究所におりましたが、3年半ほど前にこのKURAに転職して現在に至ります。今日の話と多少関係するとすれば、研究マネジメントや企画に長く関わったということと、合併を経験しているというところだと思います。

3.組織マネジメントの実際

それでは、KURAの組織マネジメントの実際について、下記の項目に沿ってお話ししたいと思います。ここでは特に、本部と地区のURAが一元化した後に、どういう組織マネジメントを行ったかという話をいたします。

  ①ビジョン  ②ガバナンス  ③業務計画  ④人事制度  ⑤人材育成

一元化した後、まず初めに行ったのが「①ビジョンの策定」です。全員参加で議論し、時間をかけて「京都大学の卓越した知の創造活動を、研究者の視点に立って、学問、社会を発展させる力に変える」というビジョンを決めました。この詳細は、今日の趣旨と違いますので話しませんが、あくまで研究者の視点に立ってやるんだということと、ゴールはやはり学術、社会の発展だというところに重点を置いています。このように組織としての目指す姿、ありたい姿を明確にし、それによって室員のベクトルを合わせるということは、おそらく組織マネジメントの一丁目一番地になると思います。

次が「②ガバナンス」です。これについて3つの観点からお話しさせていただきます。1つ目はレポートラインの明確化についてお話しします。今KURAには室長、副室長、リーダー、一般URAという職務があります。一般URAはリーダーに、リーダーは副室長に、副室長は室長にレポートします。そして最終的な組織の判断は、室長、副室長、事務部門長から成る室長会議で行うというガバナンスです。また、室の執行状況については、研究担当理事を中心とする運営委員会が監督する事になっており、年2回程度開催しています。例えば年度の計画や予算、実施状況等について、報告して承認を得るという形です。企業では当たり前の流れですが、大学の教員から直接URAになった方など、このようにラインに従ってレポートするという経験がなかった方々も居られますので、レポートラインの明確化は、URA組織にとって重要なのではないかと思います。

ガバナンスの2つ目は、情報共有の仕組み作りです。現在月2回の全体会議を行っています。ここで各グループ/チームから、活動報告やトピックス、直近の出張報告等を行い、それぞれのURAがどういう動きをしているか、他のグループがどういうことをしているか、あるいは他のグループの動きとの連携などを全員が集まって共有しています。

  関氏講演資料2
図2

ガバナンスの3つ目は、グループ間の協働体制の仕組み作りです。本部系のURAと地区系のURAとの連携は各大学でもいろいろと課題があると聞いています。KURAの場合も、やはり一元化直後はそのような課題がありました。現在KURAでは、各部局の先生方からのさまざまな依頼については、その地区・部局担当のURAが対応をする事を基本にしていますが、専門的な要望、あるいは部局を跨ぐような支援依頼の場合は、マネジメント側で検討し、最もふさわしい人間を室全体の中から選び、本部と地区のURAが協働して対応するという仕組みにしています(図2)。例えば国際共同研究を行う場合、本部の国際グループと地区のURAが連携をして対応するといった具合です。これによって、多様なニーズにできるだけ応じ、また、地区と本部系の連携をスムーズに実施できるようにしています。

次は「③業務計画」の話をします。KURAでは期首に室の業務計画を立てています。それを基に、グループ/チームの年度業務計画に落とし込んでもらいます。さらにそれを各URAの業務計画に落とし込み、最終的にはそれを反映した目標シートを作成してもらいます。これにより、組織の目標を個人の目標に連鎖させます。逆に言うと、個人の成果は、組織の成果につながるのです。室の業務計画自体は、より上位の、大学としての中期計画、中期目標、あるいは総長のイニシアチブのWINDOW構想に則って作ります。加えて、執行部からの期待や、部局長レベルからの要請なども、ここに反映させるようにしています。KURAでは、ほぼ全ての部局長を、室長と副室長で年に一度、訪問していますので、そこでいろいろな要請を聞いています。また、ボトムアップ的な観点で、個々のURAからの新規企画とかアイデアも、この段階で入れています。

そして「④人事制度」の整備の話です(図3)。KURAでは、事務本部の研究推進部と協力して、各種の人事制度を整備しています。ひとつは、いわゆる職階の整備で、学内でのキャリアパス等を見えるようにしています。もうひとつはURAの勤務評定実施要領というのを策定しました。これについては、後ほどお話をいたします。それからURAの雇用期間の延長のため、昨年度末に、評価と連動した無期雇用化を可能とする就業規則の改正を行っていただきました。

  関氏講演資料3
図3

勤務評定実施要領は平成28年の4月に策定しました。KURAでは、職位に応じた目標管理評価と行動評価による勤務評定を、年1回実施しています。それを昇給に反映させ、中期的には昇格にも反映させるというシステムの運用をしています。目標管理評価というのは、職員個々人が設定した目標について、通期における目標を、項目ごとの達成、成果について評価するもので、URA目標シートというのを活用しています。行動評価は、当該年度における目標や課題に対する取り組みについて、職位に求められる行動、役割を果たせていたかを評価します。例えば、一般URAの場合は、積極性やコミュニケーション力など、そういった幾つかの項目で評価し、上位のシニアになると、例えば経営意識や人材育成・指導力などにその項目を変えて、行動評価をしています。

  関氏講演資料4
図4

目標管理サイクルは図4のようになっています。年度の室計画を個人目標にブレイクダウンして作成した目標を基に、室長、副室長との目標面談ですり合わせます。その期の中間時点で、進捗確認や軌道修正を行い、最終の期末に評価面談を行いますので、室長、副室長と年3回の面談をします。これは単に評価のためだけではなく、育成面での調整や、要望、相談の場としても、この3回の面談を活用しています。

  関氏講演資料5
図5

最後の点「⑤人材育成」をお話しします。URAの育成なしにKURA自身の成長もないというのが基本的な考えです。KURAでは、独自の育成カリキュラムの構築・受講、それからOJT、豊富な研修機会、省庁との人事交流、室内でのロール・ローテーションを行っています。また、今年からですが、各自の専門性を維持・強化させる必要があるだろうと考え、そのためのエフォートを5%承認することにしました。例えば、私は元々薬学系の出身なので、薬学系の学会にもある程度行っても良いという取り組みを始めています。このように、人材育成・成長機会を提供しています。

図5は育成カリキュラムのレベル1の講義内容です。プレアワード、ポストアワード、あるいは関連専門業務。URAの基本的な知識を、ここで教えます。基本的に終わったあとに試験を実施して、認証しています。

4.今後の課題
  関氏講演資料6
図6

最後に今後の課題として、この3点を挙げさせていただきました(図6)。1つ目は、URAシステムの内在化(第3の職種として)です。何よりもこのURAシステムの内在化が大きな課題だと思っています。そのためには、学内認知度をより向上させる必要があります。存在意義の明確化・浸透が、そのベースとなると思います。言うまでもなく、同時にURA自身の安定雇用、キャリアパスの明確化、処遇の改善、補助事業終了後の財源確保についても、マネジメント側で、きっちり対応していかないといけません。

2つ目は、URA人材確保と育成です。これは当然のことです。3つ目は、学内ニーズへの的確な対応です。京都大学は指定国立大学法人に指定されました。それにより、例えば京大版プロボスト制など、いろいろと新たな取り組みをすることになっています。こういった取り組みに対してもURAの貢献が期待されています。このことは、存在意義や学内認知度とも密接に関係すると思いますが、的確に対応していく必要があると思っています。

最後に

最後に私見を述べさせていただきます(図7)。URA職は、現時点ではまだまだ研究者、あるいは大学経営にとって欠かせない職種として、認知・確立されているわけではないと感じています。

  関氏講演資料7
図7

このような状況で、URA組織のマネージャーは、大学にとってどのような業務が本当に有効なのかを考えて、判断して、URA組織の運営に生かす必要があります。特に、URAに対する期待が、従来の研究者支援から大学経営や産学連携の推進等に大きく変化しつつある中で、このマネージャーのかじ取りが、URA組織だけではなく、大学自体の命運も握ることになるかもしれません。それくらいの気概を持って、取り組んでいきたいと思っています。

図表は関氏講演スライドより抜粋



講演3「URA組織マネジメントはどうあるべきか
     ―組織マネジメントへの思いと取組み―」

杉原氏
吉田 一氏
神戸大学 学術・産業イノベーション創造本部 学術研究推進部門長

プロフィール:

昭和55年旭化成(株)入社、旭化成メディカル(株)でクラスⅢ医療機器の製品開発に従事。開発製品は世界100ヵ国以上で販売。事業企画、営業企画、技術戦略、提携時の技術Due diligence、国内外工場建設調査・企画など、企画と技術のマネジメントの経験を有する。

平成25年12月より神戸大学でシニアURAとして勤務。

神戸大学の吉田です。私は典型的な企業人ですので、そういう観点でのプレゼンになろうかと思います。また、杉原先生、関先生のご講演では、かなり出来上がった、完成度の高いマネジメントシステムをご紹介されました。神戸大学では、まだシステムを構築している段階ですので、本日は、少し概念的なところを述べさせていただき、システムをつくりながら、どういうことに悩んで、どういうことを考えているのかを、ご紹介したいと思います。

大学ガバナンス体制と学術・産業イノベーション創造本部の位置づけ

神戸大学のURAは、研究担当理事の下に、副学長2名が配置され、さらにその下にURAメンバー7名が配置されています。10月1日付で、もう1名加わる予定です。

組織は、学長の下に大学全体の戦略を企画・立案する組織があり、その下に実行部隊として学術・産業イノベーション創造本部が置かれています。私はその中の、学術研究推進部門に所属しています。URAは主にこの学術研究推進部門に、一部が社会実装デザイン部門に配置されています。学術研究から出口までを一貫して担っているのが、この創造本部です(図1)。

  吉田氏講演資料1
図1
神戸大学の理念とビジョン

神戸大学の理念は「学理と実際の調和」であり、学長ビジョンには「先端研究・文理融合研究で輝く卓越研究大学」が掲げられています。また、学長は世界100位、国内5位を目指すという、非常に高い目標を掲げています。

世界100位の命題に対して、さまざまなランキングがありますが、どのランキングを意識すべきなのか、或いは、トップ10%論文の数で目標設定したらどうだろうとか、このような事を考えてしまいます。

自己紹介に代えて~マネジメント実績~

自己紹介に代えて、マネジメントの実績を申し上げます。URAとしての経験は約3年半です。部門長への就任はこの4月からですので、URAとしてのマネジメントという意味ではまだビギナーです。一方、企業ではそれなりの経験を積んでおりますので、幾つか紹介します。大まかな職務と生み出そうとする価値、マネジメントの主な対象をお話しします(図2)。製品開発、プロセス開発のマネジメントでは、顧客要求と世界の技術動向に基づく品質目標、コスト目標を設定します。これは社内で決めることですから、絶対的価値、すなわちぶれない目標を設定して取り組むということですね。次に、技術戦略のマネジメントでは、市場での戦略的位置付けにおいて、将来獲得すべき競争優位技術が目標です。技術ですから、絶対的価値を生み出すということなのですが、競争による価値の比較が発生すると、相対的価値の側面も出てきます。また、営業企画の仕事もしました。これはもう明快に、市場でのポジションや顧客要求、競争環境を意識し、最後目標は収益と利益の数字、即ち絶対的価値を求めます。最後は、事業企画です。事業そのものを企画するのですが、世界動向を見ながら顧客要求を先取りし、総合的な事業価値を高めるという目標設定をします。最終的には収益と利益、それとシェアですね。収益、利益は絶対的価値ですが、シェアは相対価値です。絶対的価値、相対価値と言いましたが、絶対的価値はその数字がぶれない、動かない。それに対して相対価値は、他者との競争の中で、相手が頑張れば、もっと頑張らないといけないという、要するに変化する価値だと言えます。

  吉田氏講演資料2
図2

教科書的には、マネジメントの要点は、「顧客を知り、顧客が望む価値を提供する」こと、「市場でのポジションを強く意識して目標を設定する」こと、「経営と、目標と計画を合意して、必要な資源を確保する」こと、「最適な手段を講じて達成する」となります。ですが、実際にやってみると、ぶれない目標とぶれる目標が出てきます。多くの場合、ぶれる目標というのはいつまでたっても追い付けない、どんどん先へ逃げてしまいます。さらに、環境や構成メンバーによって、手段は変えざるを得ません。機関の方針が変わるというのは稀だと思いますが、優先順位はすぐ変わってしまいがちです。

したがって、目指す価値、仕事の価値が変わってしまうというリスクを意識した中でマネジメントする必要があると、強く実感しています。

気になる点(1)URAメンバー、マネージャーの悩み

実際にURAメンバーと話をしていて、URAメンバーやマネージャーは次のようなことに悩んでいるのではないかと感じています。

  • URAメンバーが仕事で抱える悩み
    • 研究者は喜んでくれたが、執行部からは見えにくい/見えないため、成果が理解されにくいと感じる。
    • 機関の方針や戦略がよくわからない。戦略に無い仕事も時には必要ではないか。
    • 仕事で充実感を得たい。社会に喜ばれる仕事がしたい。資金獲得目的だけはむなしい。
  • マネージャーの悩み
    • 執行部と絶えずすり合わせているつもりだが、どうしても意識の乖離が生じる。執行部の言うことがよく変わる。
    • URAの業務範囲は広く、要求の全てを現在のメンバーでカバーするのは無理。
    • 執行部の指示とメンバーの思いに乖離がある。どちらの言い分もわかるが。

そもそも、URAは、誰に向かって仕事をするのでしょうか。執行部でしょうか。

あるいはURAが提供すべき価値は何なのか、どこにあるのか。URAの付加価値はどこにあるのかということを考えたいと思います。そして、大学経営の求める成果とURA個人の達成感とを、いかにして両立させるのかも考えなければなりません。また、私どもの大学は、研究大学強化促進事業に採択されていますので、研究力強化が大命題なのですが、この「研究力強化」というのは順位で評価するのでしょうか。はたまた論文で評価するのでしょうか。何をもって評価するのかを、絶えず悩んでしまいます。

気になる点(2)リーダーシップとマネジメント

ここでリーダーシップとマネジメントについて、2つのケースを考えたいと思います。Aさんは自ら先頭に立って行動をして、目標を越える成果を生み出した。Bさんは、周囲の協力を得て、目標とする成果を生み出した。これだけ見ると、前者が優れているというように見えると思いますが、例えば、次のようであればどうでしょうか。Aさんが自ら先頭に立ってけん引し、目標を越える成果を生み出した。しかしAさんへの依存度が高かったため、Aさんが交代したら実績が低下した。Bさんは、皆さんの力を得て、何とか目標を達成した。しかしその過程でメンバーが成長し、Bさんが交代した後も実績を上げ続けた。こういうケースを考えると、どちらのマネジメントが優れていたかということです。恐らく、いろいろな考え方があると思いますが、Aさんはとてもリーダーシップに優れている方ですよね。一方で、Bさんは、リーダーシップというよりも、マネジメントに優れたタイプではないかと思います。

気になる点(3)私が考える、組織の使命と経営リーダーの責任

もうひとつ、例を示します。株式会社の使命です。それは顧客に価値を提供して対価を得るということです。そして、対価を得ることで雇用を生み出し、社会に還元すること。そして資金を生かして成長するというのが大きなミッションです。一方、その会社の社長の責任は何かというと、収益、利益を上げること、あるいは伸ばすということで、会社の価値の最大化であり、会社の価値の成長が求められています。ここでの会社の価値は株価で評価されます。即ち、会社は顧客に対する価値提供、社長は株主に対する価値提供を求められる、というところがポイントです。つまり会社と経営者は使命が違う、目指しているところが違っているのです。

  吉田氏講演資料3
図3

これを多少強引ですが、大学に置き換えてみました(図3)。これは私の独断と偏見ですので、異論があればご指摘いただきたいのですが、国立大学もやはり、顧客に価値を提供して適正対価を得るということが使命だと思います。自立した価値ある存在であるべきだからです。もうひとつが、対価を生かして雇用を生み出し、社会に還元すること、投資して、より大きい価値を生み出すことです。大学は、顧客に対して価値提供することが、組織としてのミッションだと思います。では、ここでいう顧客とは誰なのでしょうか。私はお金を払ってくれる人だと考えます。文科省もそうですし、JSTも、企業さんも、学生さんもそうですね。一方、大学学長の責任は、会社と同様に大学価値の最大化であり、大学の存続であり成長です。こちらもやはり、誰に対する価値提供かということを考えるべきです。国立大学の場合、これは明確に文科省だと私は思っています。ですから、大学が組織として目指すところ、見ているところと、経営者が見ているところもやはり違うということを、理解するべきだと思います。

マネジメントの基本(経験から)

マネジメントは、仕事をデザインし、実現へ導くことです。マネジメントの基本的な実施内容は次の通りです。

  1. 顧客が求める価値と自己のポジションを知り、目的を明確にする。
  2. 具体的な目標を設定する(レベル、時間)。
  3. 目標達成の計画を立てて合意する。
  4. 必要な資源を集める(ヒト、モノ、カネ)。
  5. 実施、進捗管理、リスク回避する。
  6. 結果を評価する。
     ・目標に対する達成度評価(絶対評価)
     ・ポジション評価(相対評価)

マネージャーの思いとしてはやはり、機関の使命と経営者の責任を共に知って、与えられた役割を果たしたいということです。URAの成果が、機関にとって価値があると認めてほしい、そして、適正な評価を得たいということ、達成感のある仕事をしたいということです。

マネジメントは極めて人間的なスキルであって、実際のマネジメント行動は、メンバー構成、立場、環境によって大きく変わると思います。経営者が求める曖昧な要求を、「メンバーが意義を感じることができる目的、努力しがいのある目標に、いかに落とし込むか」ということが、最も重要ではないかと思います。

神戸大学の取組み

神戸大学は、研究大学強化促進事業に採択されています。研究大学強化促進事業の目的は、「世界水準の優れた研究活動を行う大学群の増強。研究マネジメント人材群の確保・活用と集中的な研究環境改革を組み合わせた研究力強化の取り組みを支援する。」ということです。

本学URA室は、次の二つのことをミッション・ステートメントとしています。1つ目は「URA室は、世界的に価値のある研究成果の継続的な創出に取り組むことで、神戸大学の研究力向上に貢献する」、2つ目は、「一人一人が付加価値の提供を通して、神戸大学が最大の研究力を発揮する上で必要とされる存在となる」ということを掲げています。そして神戸大学の使命、およびビジョンの下、価値創出を果たすことで「人間的な成長」と「職業的な成長」を共に目指しています。そのための制度、あるいは目標管理、人材プロファイルといったものを作ろうとしています。

  吉田氏講演資料4
図4
  吉田氏講演資料5
図5

図4はその一つ、人材プロファイルの視点です。現在、このプロファイルはかなり出来上がっています。専門性やコンピテンシー等を身に付けることが必要だと考えています。

図5に示すように、コミュニケーションについては、執行部、本部内、組織内、部門間のミーティングをしばしば行っています。これは、我々が企画したというよりもむしろ、執行部側が手を差し伸べて、このような形になりました。必要性からこれらを企画していただき、非常に助かったと思っております。

まとめ

組織の大目的は、顧客に価値を提供して適正な対価を得ることだと申しました。マネージャーは、メンバーが意義を持てる目的を掲げて組織を結集し、挑戦する目標を定めて価値を生み出すことが求められます。また、組織の使命と経営者の責任は、必ずしも同じではないということ、求める点も異なり得ることを、理解しておくべきでしょう。前に述べたように、経営者の要求は変化しうるものですので、マネージャーは、顧客価値の視点で、経営者の要求をうまく翻訳して、いかに「ぶれない」組織目標にするかが最も重要な役割だろうと思います。そして、目標を定めて計画を立て、経営者と絶えず合意する努力が必要です。何よりも、人を預かる立場として、メンバーの仕事人生に対する責任を自覚すべきだという気持ちで、日々取り組んでいます。

  吉田氏講演資料6
図6

実は、若い人を想定して本日のプレゼンを作りましたので、最後にこのスライドを入れました(図6)。今私は、役割の下でURA組織マネジメントを行うという立場ですが、機関内の複数の組織をまたぐプロジェクト、更には、機関をまたぐプロジェクトなど、URAの仕事の多くはマネジメント業務です。マネジメント力は、URAが身につけるべき職務能力ですので、若い方もぜひ習得するよう努力していただきたいということをお伝えし、締めくくりとさていただきます。

ありがとうございました。

図表は吉田氏講演スライドより抜粋



ディスカッション

質問者A:私は国立大学の研究センターで講師をしており、授業以外にURAの仕事も行っています。まず、杉原先生のご講演ですが、特にURAの評価方法については非常に細かい点数表等を出していただき、大変参考になりました。ここからは質問です。何億円も取ってくるようなプロジェクトを切り盛りするという業務と、これまで基盤Cを取れていない先生10人を支援するという、URA業務についての模擬質問がありましたけれども、そもそもどちらの業務も、そのURAの取組みの成果として評価できるのかどうか、わからないのではないかというのが、私の考えです。つまり、確実に資金を獲得できそうな先生、例えば、ERATOを取れる先生を支援した結果1億取れたとして、それを本当に評価していいのか。あるいは、例えば基盤Cを取れない10人の先生が全員、過去5年間論文を書いていないとしたら、おそらくどんな支援をしても採択されないのではないか、となりますね。そうすると、そのURAが何に携わったかということのみで評価しているように見えるのですが、アウトプットの質を、適正に評価する方法があるかということを、伺いたいと思います。

杉原:点数評価以外に、週1回のレポート提出と、それに基づくミーティングを行っています。そこでどういう業務をしているのか、どのように研究者と接点を持って、どんな支援をしているのか、ということはおよそ見えます。先ほど少し時間がなくて割愛したのですけれど、点数のところに、実はプラス、マイナスを付けられる評価点がありますので、ある程度寄与度などから判断して、多少の増減を付けられるようにしています。

質問者A:そうするとやはり、いい先生を担当したい、成果が出そうな仕事を取りに行くという、URA間の競争のようなものが、結果的に生じてしまうのではないでしょうか。

杉原:そういう視点で支援先を選ぶURAもいますが、私としてはあまり評価をしないですね。それは取れて当たり前なので、むしろそのURAがどう貢献したのか、実質の部分が重要だと思います。すなわち、点数ではない部分で評価しなければいけないと思います。実際、昇進については点数ではなく、定性の評価がかなりあります。

質問者A:評価については、そういった点も広く見て考えられているということですね。ありがとうございました。

続いて、京都大学の関先生に伺います。京都大学では普段から、URAは第3の職種であるということを強調しておられると思います。省庁との間で人事交流を行うとなった場合に、教員ならどのくらいのランクの人が、どういった職に派遣されるのか、事務職員であれば、このくらいのランクの人は、本省でどんな業務を行うかというのは、過去の事例で、漠然と決まっていると思います。第3の職種である京大URAの方が省庁に行くときには、向こうでどういう職位でどのような業務を経験して帰ってくるのかを知りたいのですが、もし具体的に何かあれば教えて下さい。

関:今、経済産業省に一般URAが行っていますが、確か課長補佐だと聞いています。

質問者A:課長補佐ですか。何となく高い職位にいるようなイメージがあったのですけれど、意外でした。

もう一点、神戸大学の吉田先生に伺います。適正な対価を得るということは、企業経営では最も大事なことですし、わかりやすいのですが、国立大学の場合、見合う対価を得るということは、実質的にはほぼ不可能といいますか、例えばそう簡単に学費の値上げをできないとか、そういったいろいろな要素があるのではないでしょうか。あと、学長が掲げた、世界ランキング100位以内、国内で5位以内という目標に関してもどうお考えでしょうか。企業の場合、前年度比でどのくらい高い目標を立てるかは、具体的に達成可能であるかどうかをしっかりと検討しています。それに対して、大学の場合はかなり大ざっぱといいますか、若干現実味が薄いとも言えるような目標が出てくることがあると思います。そういう企業との違いを、URAの責任者として、どう切り盛りしていったらいいとお考えでしょうか。

吉田:まず一点目の、適正な対価についてのご質問の答えですが、この適正な対価というものは、我々が勝手に決めるものではなく、市場が決める「適正な対価」なのです。例えば、神戸大学がこういう研究をしている、京都大学さんではこんな研究をしているといった場合、どちらにどれだけお金を投資するかというのは、企業さんが決めることですよね。企業さんにとって適正な対価で、神戸大学に、あるいは京都大学と契約するということだと思います。そうした中で、いかに神戸大学の良さをアピールして、理想的にはURAが付加価値をつけて、より高い対価を得るということが、課題になってくるかと思います。

次に目標設定に対するご質問ですが、私の話が批判的に聞こえておりましたら、意図するところではないのですが、学長がこういう目標を出されたことに対しては、極めてポジティブに受け止めています。非常に高い目標かもしれませんが、間違いなく学内でこの目標が、ひとつの旗印になったと言えます。これだけでも価値があると思います。企業の場合も、5年程度の中期的な計画は、かなり実現性の高いものが立てられますが、将来目指す姿となると、あるべき姿、なりたい姿が浮かびます。その違いだと思います。具体的な目標とするか、目指す姿と考えるかですね。その違いではないでしょうか。

質問者B:国立大学のURAです。4月以降は役割が変わっておりますが、この3月まで、組織マネジメントに関わっておりました。今日、皆さんのご講演を聞いてると、やはり企業がモデルになっているのですね。私が組織マネジメントに関わったときは違いました。URA組織を何かに例えるなら、私たちがプロ野球の監督だとして、その顧客が誰なのか、まだ曖昧な状況にあるのが現在のURAではないかと思います。先ほどからいろいろな議論があるように、執行部の方針というのは固定されたものではありませんし、トップ、オーナーが代わったら、方針も変わりますよね。だけど我々はチームを守らないといけません。執行部が変わったときも、確実にチームが生き残るためを考えると、企業の感覚よりも、プロ野球の監督の感覚、もちろんJリーグの監督でもいいのですが、そういう感覚の方が合っているのではないでしょうか。私はそんなふうに組織マネジメントをしてきました。

各大学のURAの現状は、まだ大学内での位置付けがある意味脆弱です。その脆弱さの下でどのようにやっていくかを考え、個々のURAがよりスキルアップする方法は、組織によって違いますけれど、URAがきちんと生きていけるように、組織の論理より個人を大切にしてきたということです。もちろん組織のマネジメントは、状況によって変わってきますので、URAが確固たる立場になったときには、またその時々で、企業的マネジメントができるようになるのかなとも思っております。以上が私の所感です。

吉田:ご指摘どうもありがとうございます。おっしゃる観点、私もよくわかります。実体験からわかるわけではないのですけれど、お言葉自体は、十分理解できると思います。私は先生のように、執行部が変わったときの修羅場というのを、経験しておりませんので、恐らくその点で若干温度差があるように受け取られたのかと思います。私が申し上げたいのは、我々の仕事の付加価値をどういうふうに示すかがやはり、一番のポイントだと思っているということです。率直に言うと、成果を示す、付加価値を示すということを、いかに具体的に、定量的に示せるかが悩みどころです。そのために今、明確な目標値、数値化した目標を掲げて、その達成を目指すということを、マネジメントの軸に置いています。先生がおっしゃったとおり、環境が変われば違う価値観の、違う要求が出てくることは想定されますが、今はそういう考え方でマネジメントをしています。

関:ご指摘ありがとうございました。このことは、人数の規模にもよるかと思います。私自身は、40人くらいの規模になってくると、やはりそれなりの組織マネジメントが必要かなと、思っています。本日は少し重たく話しましたので、かなり堅苦しい運営をしているようなイメージを持たれたかもしれません。もちろん企業とは異なる大学ならではの組織マネジメントが必要なところもありますし、URA個々人のバックグランドや成長も意識して、各URAの活動にかなりの裁量を持たせるなど、バランスを取りながらマネジメントしていきたいと思っています。

杉原:ご意見ありがとうございました。ずっと大学でやってきた私としては、とてもうれしいご意見でした。しかし、執行部の交代以外に、もう一つ論点があります。それは、信州大学のように多くの自己予算を投入してURA組織を維持する事に関する問題です。大学が自腹を切って、どう維持していくかという議論が、まだ大学の中で十分にできていないと実感しています。ですから、我々は我々なりに、大学が自腹を切って維持するのに見合う、URA組織の価値、そしてその将来的な理想形を描いて示していく必要があると感じているところです。

質問者B:ありがとうございます。別に先生方を批判するつもりはなく、いろいろなモデルを考えられたらいいなと思った次第です。それと、私は執行部の交代を2度経験しています。やはり新しい執行部になってからの1年間はものすごく神経を使いました。先生方のご苦労も、非常によくわかっております。

質問者C:ご講演、ありがとうございます。私は、皆様のような立場ではありませんが、平成16年から13年までの「大学知的財産本部整備事業」のときに、知的財産と技術移転の分野で、比較的似たような状況が起こったのだと思います。そのときの当事者として、コメントさせていただきます。

何が起こったかというと、まず、大学組織の中にいなかった知財や契約のスペシャリストが、大学の人事体系に組み込まれました。専門的な知見を大学のために提供してもらう、しかしその処遇は、従来の大学の事務職員と教員の給与体系等では策定し難い、というような状況でした。給与体系を策定するにあたっては、その新しくできたチーム・組織のパフォーマンスが、執行部や大学全体の中でどのように受け止められるか、すなわち、多くは大学の外から来た人たちの集まりが、大学全体にどう貢献するかということと、そこで働くスペシャリストたち各々のスキルやパフォーマンスが、どのように測れるかという、2つの視点があったのではないかと思っております。また、今日のアジェンダのメインの課題でもありますが、必ずしも、学外で活躍してこられた知財や技術移転の専門家だからこそ、必ずしもその外部人材の集まりをマネジメントするという組織マネジメントに適している、というわけではないのではないかと考えています。彼らが数年後、大学内で評価され、それなりのポジションを得るためには、組織内で最も知財の知識に長けた人、経験がある人という観点でマネージャーを選ぶのではなく、大学内の意思決定のメカニズムですとか、組織の立ち位置、バランスを熟知した人を選ぶことが必要だったのではないか。おそらくそれが、彼らの組織が、うまく大学に溶け込んでいくためのキーだったのではないか、というのが経験から感じたことです。

同じように、URAにもさまざまな属性を持った人たちがいます。個性と全体のバランスを両立させ、うまく発展していくといいと思っております。3つの大学の貴重なトライアル事例をご紹介いただき、ありがとうございました。大変参考になりました。

吉田:ご意見ありがとうございます。私が悩んでいることのひとつに、URAは専門家を目指すのか、マルチに仕事ができることを目指すのか、あるいはどちらの要素も身につけるとして、その割合をどうするのか、ということがあります。一般的にみてスペシャリストは、得てしてマネジメントが不得手な方が多いように思います。ジェネラリストの方が、マネジメント能力が高いケースが多い中で、URAはどちらを目指すのか、という悩みです。知財部門というのは、まさにスペシャリストの集団ですから、マネジメントはそれに適した人が担うのは当然だと思います。URA業務の多くは、マネジメントの要素が求められますので、スキルを磨く、専門性を磨くことは当然必要ではありますが、いかにその守備範囲を広げるかも、配慮する必要があるのではないかと思っています。

関:京都大学の場合は、大学で研究者として、また執行部にもおられた先生が室長で、企業のマネジメントをやってきた人間が室長を補佐しています。大学と企業、両方のマネジメント経験やノウハウを合わせることで、比較的バランスよく運営できるのではないかと感じています。

質問者D:今はいろいろな肩書がありますが、元国立大学の理事・副学長です。各大学の事情はよく存じ上げています。URAという職種を大学に導入するにあたって、各教授会に「研究力を強化するためにURAを導入する」と説明をして回ったときに、最初にされた反論は、「研究力を強化するならば、例えば論文数にしても、研究者を増やす方がいいでしょう。なぜURAを増やすのか。」というものでした。URAを増やすと言っても、当然、ある一定のバランスが必要です。無限に増やせるわけではありません。

執行部にいますと、大学の人件費がものすごく増えているのを実感します。京都大学ではすでに40人規模のURAがいらっしゃるとおっしゃいました。URAを配置する場合には、いかに雇用財源を確保するか、例えば、間接経費の何割かを割り当てるとか、いろいろと考えているところです。しかしながら、今、URAは全国に800名以上いて、アンケートを取ると、執行部でもURAをもっと増やしたいという意見が出ます。現実問題として、各大学が持つ資金には限りがあり、研究者のポストで雇用するのか、事務のポストで雇用するのかはわかりません。その辺りのバランスについては、各大学の皆様はどのようにお考えでしょうか。

吉田:本日はご紹介しませんでしたが、神戸大学ではいわゆる第3の職種である「高度専門職」を設置し、パーマネントな雇用ができる制度を作りました。私は特命教員と位置付けられていますが、高度専門職と特命教員が共存できる体制を作っています。経営が厳しい中で、そのために一定の資金を割くという、大学としての意思決定が下されたということで、私としては大学に期待しています。

関:KURAでは現在、雇用経費の半分を研究大学強化促進事業の補助金から、もう半分を自主経費から出していただいています。5年後に補助金がなくなったあと現状の規模のURAをどのように維持していくのかは大きな課題です。URAが大学の財政基盤強化に大きく貢献するなど、目に見える成果を着実に上げていくことが重要で、ここ数年がURAとしての勝負所だと思います。

それともう一つ、URAの無期雇用化を考えるときには、教員ポストか、事務職員ポストのどちらを使うのかという話が出てきますが、どちらにしてもソフトランディングすることは非常に難しい話だと思います。そのあたりは、国レベルのサポートというのが、どうしても必要になってくるのではないでしょうか。ある程度、そういった対応にも期待したいと思います。

杉原:私自身、教員、教授の承継ポストに就いています。このポストを研究者に割り当てるよりも、URAに割り当てたほうが良いという説得材料を出しました。それは冒頭にお話しした、外部資金の獲得です。大学戦略に合わせて拠点形成事業ばかり、150億円くらい取っています。これが大学にとって、どういった影響を及ぼしているのかをきちんと説明し、それに伴って企業側からの大学へのコミットが、実際にどう増えたのかもきちんと示して、ある程度の理解を得られた結果、承継ポストをいただいているというところです。

一方で、ある程度人数が増えたものの、承継ポストには限界があります。間接経費投入、自己資金投入を、と思う部分もありますが、私と同等のパフォーマンスを上げられる人たちが、いったい何人いるのかという課題もあります。そこのところは、これからどう人材育成していくのか、あるいは、URA全般のパフォーマンスを十分に示すことで、おそらく着地点が見えてくるのではないでしょうか。

まとめ

今日のお話では主に、次の3つのことが大きく話題になったと思います。

一つ目は執行部との関係性について。特に執行部が変わったときや、上層部の方針が変わったときに、組織マネジメントをどう対応させるのか。また、そういった局面でどのように組織を守るのか、方針を変えていくのかについては、URA組織およびURAという存在そのものの価値について考え、確固たるものにしていく必要があるだろうということでした。

  まとめ

もう一つは、URAの雇用にどのような財源を用いていくかという話題です。URAを自主財源で雇用したり、増員したりすることについて、学内で理解を得にくいですとか、URAのミッションに対する教員からの圧力がかかるといったお話もありました。ここでもやはり、先ほどの話と同じく、URAの価値について考えることが解決の糸口として挙げられていました。

そして最後は、URA組織の人材をいかに育てていくか。その専門性を高めるのか、マネジメント力を高めるのか。またどのように定性的、定量的にURAを評価していくかという話題でした。

これら3つのことについて、お三方の発表から、それぞれのURA組織運営の特徴を見ることができたかと思います。(寺本)

2017年11月 6日(月) 更新(担当:経営企画オフィス 長島 )