二頁だけの読書会vol.7「『国家の平和』と『民族の安全』は両立できるか?」(2016年11月27日開催)

本のとある見開き二頁をきっかけに、大阪大学の研究成果を参加者のみなさんと分かち合い、学び合うプログラムです。

大阪大学の研究者が参加者の方々とのコミュニケーションを通じて、研究上の発想を柔軟にしたり新たな研究アイデアを生み出すことを期待し、文部科学省「研究大学強化促進事業」の一環として実施するものです。




二頁だけの読書会vol.7「『国家の平和』と『民族の安全』は両立できるか?」

1990年代は民主化の時代であったとともに、「民族紛争」の時代でした。民主主義に基づく国家建設が進められた一方で、表現の自由、結社の自由を濫用する民族主義的な政治勢力が多くの国で影響力を持ち、その主張がぶつかりあって多くの悲劇を生みました。そして近年、民主化の動きがさらに広がり、また国境を超えた人の移動の活発化というグローバリゼーションも呼び水となり、再び国家と民族をめぐって問題が噴出しています。「アラブの春」後の混乱やウクライナ-ロシア問題をはじめ、各地で「民族紛争」が起こっています。やはり、異なる帰属意識を持つ集団は相争い、自分たちだけの国家を求める宿命なのでしょうか?「国家の平和」と「民族の安全」は両立できないのでしょうか?もし両立が可能だとしたら、どのような解決策が考えられ、実践されているのでしょうか?ネイション・ステイト(国民国家)の歴史から、最近の地域統合の動きまでを視野に考えます。


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二頁だけの読書会vol.7チラシ(PDF)


ゲスト:中内政貴(大阪大学大学院国際公共政策研究科 准教授)
1976年生まれ。大阪大学大学院国際公共政策研究科修了(博士)。博士課程在学中に、外務省在外専門調査員として在オーストリア日本大使館に派遣されマケドニアを担当、また、国際協力機構(JICA)の長期専門家(援助調整)としてセルビア・モンテネグロ国(当時)に派遣、日本の政府開発援助(ODA)の前線を経験。異なる帰属意識をもつ集団が混在する中で安定的な社会を築く条件について、特に国際機構の役割を中心に研究している。

日時:2016年11月27日(日)14時~16時(開場13時30分)

会場:りそな銀行梅田支店 プライベートサロン Reラグゼ セミナールーム
(大阪市北区角田町8-1 梅田阪急ビルオフィスタワー24階)

参加費:無料

定員:先着順30名(要事前申込、定員になり次第受付〆切)

事前申込方法:11月7日(月)21時より、本ページから先着順で申込を受け付けます。

⇒満席となりましたので、受付を終了しました。多数のお申し込みありがとうございます。お申込みいただいた方の参加の可否については、後ほどメールでご連絡差し上げます。





主催:大阪大学経営企画オフィス URAプロジェクト
共催:大阪大学出版会、株式会社りそな銀行
協力:大阪大学クリエイティブユニット、大阪大学21世紀懐徳堂


問合せ先:大阪大学経営企画オフィス URAプロジェクト
info-ura@lserp.osaka-u.ac.jp




◎本の紹介

シリーズ「グローバリズムと公共政策の責任」第1巻『平和の共有と公共政策』
星野俊也・大槻恒裕・村上正直 編、大阪大学出版会、2016年
 第3章「国家の平和と民族の安全」中内政貴


(本の概要)
劇的な規模とスピードで進むグローバル化により、新しい機会や可能性が拡がるとともに、国際的な平和や安全、経済や社会にかかる多様な課題も深刻化している。本書ではグローバル社会における平和という公共価値について確認し、国家や国際機関、企業、NGO、そして私たち一人ひとりが何をすべきかを政策的観点から考えるきっかけとなることを目指す。大阪大学大学院国際公共政策研究科の創立20周年を記念したシリーズ第1弾。

関連図書(上記以外)

久保慶一『引き裂かれた国家―旧ユーゴ地域の民主化と民族問題』有信堂、2003年
塩川伸明『民族とネイション―ナショナリズムという難問』岩波新書、2008年
武内進一『現代アフリカの紛争と国家―ポストコロニアル家産制国家とルワンダ・ジェノサイド』明石書店、2009年
アーレンド・レイプハルト(内山秀夫訳)『多元社会のデモクラシー』三一書房、1979年
ベネディクト・アンダーソン(白石さや・白石隆訳)『増補 想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行』NTT出版、1997年