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研究大学強化促進事業(R4年度で終了しました) 大阪大学の取り組み

MEXT Program

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IFReC(WPIアカデミー)における取り組み(プロジェクト重点支援分)

1世界トップレベル拠点における研究支援実施、そのアイデア・ノウハウを全学へ横展開

世界トップレベル拠点における研究支援実施、そのアイデア・ノウハウを全学へ横展開

目的

世界トップレベル拠点である免疫学フロンティア研究センター(IFReC)における研究推進を通じて、大阪大学の国際競争力を強化する。そのために、国際的で高度な専門的知識と経験をもつURA(類似職)を養成し、研究推進体制を拡充する。これらの取組の成果を全学でのURA活動に取り入れる。

担当部署:
免疫学フロンティア研究センター(IFReC)企画室


取組実績
 本事業項目の取組実績は以下のとおりです。

(令和3年度)

令和2年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止措置の実施に伴い、外国人研究者の採用活動や、対面による海外研究機関との学術交流および国際シンポジウムの開催が困難でした。一方で、オンラインを通じた取組を強化し、IFReCにおける研究を推進しました。

IFReCの若手研究者の研究活動をサポートするため、英語論文の校正(16件)および論文掲載(18件)にかかる費用を補助しました。また、IFReCで新しく研究室を主催することになった者を含む若手研究者4名の研究内容を紹介したプロモーションビデオを作成し、公開しました。

世界の若手研究者をリクルートすることを目的とするAdvanced Postdoc制度(給与に加えて研究費を3年間提供)を継続しました。国際的に認知されている求人ウェブサイトを通じて公募を行い、134名の応募者から3名の優秀な若手外国人研究者を採用しました。本制度による採用者数は、合計15名になりました。

対面による開催が延期されてきた国際シンポジウムに代わり、オンラインによる国際シンポジウムを開催しました。本シンポジウムは、国際的に有力な研究機関であるボン大学ImmunoSensation2と合同で行い、両機関の研究ネットワークを強化しました。また、前年度に引き続き、世界の免疫学研究を先導する研究者を講師に招くIFReCオンラインセミナーを開催しました。合計8回のセミナーに毎回約100名が参加しました。

IFReCが中心となって組織した学内部局横断型の新型コロナ感染症に関する研究会が、新拠点(大阪大学感染症総合教育研究拠点、CiDER)へと拡大発展し、日本財団による助成の獲得に貢献しました。IFReCのURAが拠点運営ノウハウを提供することで、新拠点における研究支援システムの構築に寄与しています。

製薬会社との包括連携契約に関わる研究成果情報管理や共同研究契約等の推進に関する管理・運営を行いました。それにより、IFReCにおける共同研究費総額を高い水準に維持することに貢献しました。

(令和2年度)

新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、外国人研究者の採用活動や海外研究機関との学術交流、国際シンポジウムの開催に大きな影響が出ました。そのような状況下で、特にIFReCの若手研究者の研究成果を海外に発信することに重点を置き、IFReCにおける研究推進を強化しました。

IFReCの若手研究者に対して、国際シンポジウムでの研究発表や海外研究機関の訪問に代わる研究活動をサポートするため、英語論文の校正(8件)および論文掲載(2件)にかかる費用を補助しました。また、IFReCの新進気鋭の若手研究者8名(外国人3名、日本人5名)の研究内容を紹介したプロモーションビデオを作成し、IFReCの公式YouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/channel/UCYrVpVD_e3UWMEPMUnYrpVA)で公開しました。

世界の若手研究者をリクルートするため、国際水準の給与と研究費を3年間提供するAdvanced Postdoc制度を継続しました。海外開催イベントでのブース出展等、日本国外で研究者コミュニティに直接広報することはできませんでしたが、引き続きwebを中心とした広報活動を行いました。国際公募に対し、前年度を上回る203名の応募があり、1名の優秀な若手外国人研究者を採用しました。本制度による採用者数は、合計12名になりました。

IFReCによる開催が延期された国際シンポジウムに代わり、世界最先端の研究成果をIFReC研究者間で共有するため、IFReCオンラインセミナーシリーズを開始しました。本シリーズでは、世界の免疫学研究を先導する研究者に講演を依頼し、Zoomシステムを用いて双方向の議論を行います。第1回は、カリフォルニア大学サンフランシスコ校に所属する研究者が講演し、IFReCを含む阪大所属研究者130名以上が参加しました。

製薬会社との包括連携契約に関わる研究成果情報管理や共同研究契約等の推進に関する管理・運営を行いました。本年度も受け入れ共同研究費を積極的に獲得し、IFReCにおける共同研究費総額は、大阪大学全体が受け入れる共同研究費の約20 %を占めました。

(令和元年度)

 前年度に引き続き、国際水準の給与と研究費を3年間提供するAdvanced Postdoc制度を推進しました。世界の若手研究者をリクルートするために、これまでのwebを中心とした広報活動に加え、Naturejobs Career Expo(ロンドン・ニューヨーク)およびアメリカ科学振興協会年会(シアトル)にブース出展し、研究者コミュニティに対する直接的働きかけを行いました。この国際公募に対し169名の応募があり、4名の優秀な若手外国人研究者を採用することができました。本制度による採用者数は、合計11名になりました。

 IFReCが主体となり、大阪大学とそのGlobal Knowledge PartnerであるUniversity College London (UCL)による第1回UCL-OU Joint Symposium を開催しました。両機関の免疫学分野における連携関係の強化を図りました。また、ブルネイダルサラーム大学やタイ・国立科学技術開発庁のIFReC訪問を受け、これらの機関との今後の交流について議論しました。

 製薬会社との包括連携契約に関わる研究成果情報管理や契約調整を通じ、更なる連携強化と共同研究契約等の推進に関する管理・運営を行いました。IFReCが受け入れた共同研究費は、前年度に比べ22 %増加し、本年度のIFReCにおける共同研究費総額は、大阪大学全体が受け入れる共同研究費の20 %を超える規模になりました。

 IFReCとSingapore Immunology Networkが共催するウィンタースクールをIFReCが主体となって開催しました。本スクールでは、世界の優秀な学生及び若手研究者261名から54名を選抜し、世界の免疫学研究を先導する研究者を講師に招いて、研究交流を行いました。これにより免疫学分野で将来活躍が期待される若手参加者の間で、IFReCを中心とした人材ネットワークを形成することができました。また、国際シンポジウムを開催し、IFReCの研究成果の発信を行いました。

(平成30年度)

 前年度に開始したAdvanced Postdoc制度(従来の博士研究員に比べ最大で1.3倍の報酬を3年間提供するポスドク制度)での採用を強化して実施しました。具体的には海外の広報媒体、およびIFReCが形成してきた世界の研究者ネットワークを活用することで、国際公募活動を強化し、応募者数は前年度の約90名から170名以上へと大幅に増加し、4名の優秀な若手外国人研究者を採用することができました。

 IFReCが開催した国際会議において、アウトリーチの側面から大阪大学のブランディング強化を行いました。11月には、世界的な有力免疫学研究機関であるドイツ・ボン大学ImmunoSensationと学術交流協定を締結し、ドイツでの調印式およびキックオフ国際シンポジウムを開催しました。また、ブルネイ工科大学やフランス・キュリー研究所など海外研究機関との学術交流をURAが推進し、幅広い層の研究者に対してIFReCの存在を示すことができました。国内開催のシンポジウムにおいても、免疫学の臨床応用に向けた産学連携を推進するために、従来の大学研究者に加え、企業研究者の参加を促す取り組みを実施しました。

 製薬会社との大型包括連携契約やそれより発展した共同研究契約等においては、研究成果情報管理、契約調整、更なる連携強化に関する管理・運営をURAが行いました。

 若手国際研究者の日本での生活を支援するための寄付金受付ウェブサイトを開設し、ファンドレイジング活動を始めました。ファンドレイジングの効果を高めるために、市民向け冊子の作成や、市民に対する広報・アウトリーチの機会を増やし、積極的な活動を行いました。

 上記の活動で得た知見を全学のURAに横展開しました。

2022年12月 2日(金) 更新