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二頁だけの読書会vol.8
「考古学からひもとく日本食器文化」

本のとある見開き二頁をきっかけに、大阪大学の研究成果を参加者のみなさんと分かち合い、学び合うプログラムです。

大阪大学の研究者が参加者の方々とのコミュニケーションを通じて、研究上の発想を柔軟にしたり新たな研究アイデアを生み出すことを期待し、文部科学省「研究大学強化促進事業」の一環として実施するものです。




二頁だけの読書会vol.8「考古学からひもとく日本食器文化」

発掘調査で必ずといっていいほど出土する土器は、考古学の研究にとって欠かせない資料の1つです。土器の形状や文様、作り方は、時代や地域、工房や作者によって変化するため、考古学者はその違いを見極め、遺跡の年代を知り、歴史や生活を復元します。今回取り上げる本は、土器研究を基礎として、日本列島の広い地域で大規模な古墳が築造された古墳時代を対象に、東アジア社会との交流、政治や社会の変化、文化変容を論じる考古学の専門書ですが、今回はそのなかでも土器の時代的特質に着目します。はるか1750年~1400年前の時代に用いられた土器を手がかりに、現在の食器につながる日本食器文化を紐解いていく楽しみを、実際の遺跡から出土した土器を手に取りながら、お話ししたいと思います。


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二頁だけの読書会vol.8チラシ(PDF)


ゲスト:中久保辰夫(大阪大学埋蔵文化財調査室 助教)
1983年生まれ。2001年4月大阪大学文学部人文学科に入学、同大学院文学研究科に学ぶ。2011年3月、博士後期課程修了。博士(文学)。2011年4月より現職。2009年4月より2011年3月まで日本学術振興会特別研究員(DC)。 著書に、一瀬和夫・福永伸哉・北條芳隆(編)『古墳時代の考古学7 内外の交流と時代の潮流』「渡来人がもたらした新技術」同成社 2012年、高橋照彦・中久保辰夫(編著)『大阪大学総合博物館叢書10 野中古墳と「倭の五王」の時代』大阪大学出版会 2014年、がある。

日時:2017年3月28日(火)18時30分~20時30分(開場18時)

会場:ビジネスプラザおおさか
(大阪市中央区備後町2-1-1第二野村ビル4階)

参加費:無料

定員:先着順30名(要事前申込、定員になり次第受付〆切)

事前申込方法:3月6日(月)21時より、本ページから先着順で申込を受け付けます。

⇒満席となりましたので、受付を終了しました。多数のお申し込みありがとうございます。お申込みいただいた方の参加の可否については、後ほどメールでご連絡差し上げます。





主催:大阪大学経営企画オフィス URAプロジェクト
共催:大阪大学出版会、株式会社りそな銀行
協力:大阪大学クリエイティブユニット、大阪大学21世紀懐徳堂


問合せ先:大阪大学経営企画オフィス URAプロジェクト
info-ura@lserp.osaka-u.ac.jp




◎本の紹介

『日本古代国家の形成過程と対外交流』
中久保辰夫(著)大阪大学出版会 2017年 B5判上製(函入)

(本の概要)
年間8000件近い日本国内の発掘調査と、2000年代以降急増した韓国内における発掘調査の成果は、いま、従来の古代国家形成過程に更新を求めている。本書は、日本の国家形成期にあたる古墳時代を対象に、この時代の土器の特質、日韓交流の展開、韓半島から移住した渡来人の動向、そして古墳と集落にみる変化を基礎に、渡来文化の受容が果たした歴史的役割を解明しようとする考古学の専門書である。

◎関連図書(上記以外)

菱田哲郎『歴史発掘(10) 須恵器の系譜』講談社 1996年
中村 浩『シリーズ「遺跡を学ぶ」 泉北丘陵に広がる須恵器窯―陶邑遺跡群』新泉社 2006年
神崎宣武『「うつわ」を食らう―日本人と食事の文化』日本放送出版協会 1996年

2018年3月24日(土) 更新
ページ担当者:URA川人