平成29年度JST戦略的創造研究推進事業「CREST」採択 田中 歌子 講師
基礎工学研究科 システム創成専攻(専門分野:レーザー分光、量子エレクトロニクス)

―この度は、CRESTへのご採択本当におめでとうございます。
さっそくですが、CRESTへの申請に至った経緯について教えていただけますでしょうか。
CRESTに関しては以前から情報収集をしており、自分の研究と合う領域があれば応募しようと考えていました。昨年、「量子状態の高度な制御に基づく革新的量子技術基盤の創出」の領域ができて、自分の研究テーマと合致したので応募しました。昨年は残念ながら書類選考の段階で不採択だったのですが、今年再度挑戦し、無事採択に至りました。
―当オフィスからは模擬面接実施のご案内をさせていただきましたが、模擬面接について以前からご存じでしたでしょうか。 昨年、学内で開催されたCREST・さきがけの学内説明会に参加した際に、申請書作成支援や模擬面接といった申請支援があることを知りました。先ほども述べましたとおり、昨年は模擬面接を受けるところまでいかなかったのですが、今年は面接選考まで進んだ段階で「やれることはすべてやって本番に臨もう」と考えて、申し込みをさせていただきました。
―先生には、昨年と今年の2回、申請書の作成支援も活用していただきました。 昨年は申請書作成段階において、共同研究者からの情報を取りまとめるのも精いっぱいの状況で正直申請準備が間に合わなかったと感じています。ただ、URAの方々からいただいたアドバイスのコメントは大変参考になり、特にトップダウン型のCRESTと科研費のようなボトムアップ型との違いなどについても認識することができました。そして、指摘のあった点については、今年の申請書作成に反映させるようにしました。
―面接選考を受けられるうえで、模擬面接は役に立ちましたでしょうか。
大いに役立ちました。まず、本番同様の緊張感をもって面接を受けることができたのが良かったです。自分自身学生の発表の指導をすることはありますが、逆に自分が指摘を受ける機会を持つことは難しいので、このような支援はありがたいと感じます。
また、学内の専門の異なる先生方からの質問は、自分の研究提案がどのように受け取られるのかを客観的に知ることができて大変参考になりましたし、本番で同様の質問がされたときにはスムーズに答えることができました。
―模擬面接に対するご意見などありますでしょうか。 他の大学では、経営企画オフィスが実施している模擬面接ほどの手厚いサポートはあまりないようですので、このような支援を受けられることは大変貴重だと思います。可能であれば、模擬審査員にはできるだけ領域アドバイザーの経験を有する先生にも入っていただければ良いと思いました。
―経営企画オフィスでは模擬面接の他にも研究費獲得に関するさまざまな支援を行っていますが、何かご意見がございましたらおきかせください。 面接選考の当日の進行について、近年採択された先生方からの情報があればあらかじめ伝えていただけると役に立つと思いました。例えば、自分が出席した面接選考はイメージしていたより物々しい雰囲気でしたので、そのような情報を知っているだけでも心の準備がしやすいのではないかと感じます。もちろん、毎年同じとは限らないので難しいかも知れませんが。
―最後に、今後CRESTに挑戦される先生方にメッセージをお願いいたします。 CRESTはチームを編成して実施する研究には最適だと考えられます。ですので、チームだからこそより発展させることができる研究テーマを考えておられる先生方は、領域目標に合うのであれば年齢や学内のポジションなどにとらわれず、積極的に挑戦されるのが良いのではないかと思います。
―本日はお忙しいところ、インタビューにご対応いただき誠にありがとうございました。
先生のご研究の益々のご発展を祈念しております。