開催案内【りそな銀行・大阪大学】経営者ための思考のブレークスルーセミナー「組織マネジメント」を突破する!
ビジネスセミナーに参加したものの、結局自分が知っていることを確認しただけで新しく得たものはなかった―そんな経験を持つ方は少なくないのではないでしょうか。
このセミナーでは、課題解決に取り組む経営者の方々に、"未知との遭遇"を通じて既存の価値観や知識を揺さぶり、課題をとらえなおすきっかけを提供します。遭遇の相手は大阪大学の研究者(ゲスト)です。もしかして一風変わったところがあるかもしれませんが、突き抜けるまで考え抜いた経験を持つ人の話を手掛かりに、課題解決に向け、これまでにないアプローチで思考を巡らせてみませんか。
今回取り上げる課題は、経営資源をうまく機能させて目標達成につなげる「組織マネジメント」です。
ゲストには霊長類学研究者の山田一憲氏(大阪大学人間科学研究科 講師)を迎え、サルの暮らしを例に、集団による優劣関係の多様性や変化に適応するための知恵などについて話題提供いただきます。それを手掛かりとしたゲスト・参加者の双方向の対話やグループワークを通じ、既成のビジネス思考にとらわれることなく、組織マネジメントを考えます。
課題解決に向け、新たな視点や突き抜けた思考にふれたいとお考えの経営者の皆様の参加をお待ちしています。課題解決のための直接的な方策提示を目的とするものではない点にご留意ください。
<ゲストからのメッセージ>
1960年にジェーン・グドールさんは、タンザニアの野生チンパンジーが小枝をアリの巣に差し込んでシロアリを釣り上げて食べていることを発見しました。この発見は世界を大きく驚かせます。その当時、道具を利用できるのはヒトだけだと考えられていたからです。この発見に対して、人類学の大家であったルイス・リーキー博士は「今や私たちは、道具の定義を変えるか、ヒトの定義を変えるか、チンパンジーをヒトとして受け入れるかしかない」とコメントを残しています。霊長類学は、ヒト以外の霊長類を直接の調査対象とすることで、ヒトの理解を深めるという、少し特異な構造を持っています。「ヒトとは何か」という問いを考える上で、霊長類学が提供するサルの知見を扱うことは、学問の世界では欠かすことのできない視点にもなっています。本セミナーでは、私が専門とするニホンザルの社会と順位関係について話題提供をおこないます。ニホンザルの集団(組織)が順位関係に影響を受けながら維持・継承されていることを説明しながら、これらの特徴が人間の社会や組織と共通する点や異なる点を気楽に議論したいと思います。ヒトを知るためにサルを調べるという霊長類学の「回り道」の研究手法を知っていただくことが、思考のブレークスルーに繋がるきっかけになれば良いなと思っています。
(山田一憲/大阪大学人間科学研究科 講師)
【りそな銀行・大阪大学】経営者ための思考のブレークスルーセミナー「ダイバーシティ・マネジメント」を突破する!
●日時:2019年1月22日(火)17時−20時30分(開場16時30分、19時から会費制交流会)
●場所:大阪大学中之島センター5F講義室507
http://www.onc.osaka-u.ac.jp/others/map/index.php
●ゲスト:霊長類学研究者 山田一憲氏(大阪大学人間科学研究科 講師)
●ファシリテータ:藤原 明氏(りそな総合研究所リーナルビジネス部長)
●プログラム:
(1)趣旨説明、「組織マネジメント」にまつわる課題についての一般的な理解の共有
(2)山田一憲氏による霊長類学研究からの話題提供:サルの集団の暮らし・知恵
(3)質疑応答・グループワーク
(4)飲食付き交流会・全体ディスカッション
●対象・定員:企業経営者またはそれに類する方10名(先着順、定員になり次第受付終了)
●申込方法:
⇒受付を終了しました。多数のお申し込みありがとうございます。
●参加費無料、交流会会費2,000円(実費)
●主催:株式会社りそな銀行、大阪大学経営企画オフィス研究支援部門(旧URA部門)
●問合せ先:大阪大学経営企画オフィス研究支援部門(旧URA部門)川人
info-ura★lserp.osaka-u.ac.jp(★を@に)
このシリーズの過去の参加者の声を一部紹介します
第1回「事業承継を考古学研究者と考える」(2018年3月5日)
・考古学の話題から、突拍子もないkeyword「宴会」「記録」に視点が集まったことが大変楽しかった。「何のために」事業承継するのかを追求していきたい。(30代次期経営者/商社)
・ハウツーは好きではなく、この企画は訳が分からなくて面白そうだったから参加した。"事業承継"について新たな気づきが得られたとも感じるが、更にいろいろ考えるところが出てきた。(50代経営者/建築設計)
第2回「新規事業の源泉を美学研究者と考える」(2018年9月14日)
・今までの固定観念や社会の前例の外の部分を見ることが大事だと気づけた。そこで何か得ようとするより、そうした経験、美学としての経験を積んでいくことで将来的に価値をひらめいたりするのかなと感じた。(30代次期経営者/部品製造)
・企業としては利益をどう上げていくのかに注力していくが、それでは先が進まず新しいものを生んでいくことがなかなかできない。でも美学の考え方を学ぶことができれば、社員を含め色々なところに波及させて、応用できることがたくさんあるのではないか。(40代経営者/工務・不動産)
・これまで仕事は片づけていくものと考えていたが、仕事は価値をデザインするものだと考えると、仕事をするということはデザイナーになることなんだと新しい発想をすることができた。この気づきが今すぐどうこうということはないかもしれないが、記憶の中でこなれていって、まさに忘れたころに一つの有効な考え方になっていくのではないかと思う。(40代経営者/アンティーク販売)
・膨大で、また、時代によって変化するもの(分類しにくいもの)を分類する手法の理解を深められた。(50代経営者/システム開発)
・ゲストの先生の話は初めて聞く内容だったので、すぐに打ち返す余裕がなかった。本質的に考えるのは、体幹を鍛えるのに役立つことになる。(40代経営者/パイプ製造・加工)
【りそな銀行・大阪大学】経営者向けセミナーシリーズ
- "事業承継"を考古学研究者と考える(2018年3月5日、ゲスト:大阪大学埋蔵文化財調査室 中久保辰夫助教) ⇒実施報告記事
- 新規事業の源泉を美学研究者と考える(2018年9月14日、ゲスト:大阪大学文学研究科 高安啓介准教授)
- 業務フロー体系化・情報システム化を日本語学研究者と考える(2018年10月29日、大阪大学日本語日本文化教育センター 三原育子教授)
- 「人材育成・活用」を突破する!(2018年11月13日、ゲスト:大阪大学人間科学研究科 白川千尋教授)
- 「ダイバーシティ・マネジメント」を突破する!(2018年12月13日、ゲスト:大阪大学国際公共政策研究科 中内政貴准教授)
- 「組織マネジメント」を突破する!(2019年1月22日、ゲスト:大阪大学人間科学研究科 山田一憲講師)
ページ担当者:URA川人