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URA MAIL MAGAZINE

URA MAIL MAGAGINE vol.23

「今年は1ヵ月早く。科研費の季節ですね」特集

2015年8月 発行

最近の科研費の動向や大阪大学の科研費申請支援制度(日/英)を紹介する、ちょっと早めの科研費申請シーズン特集号です。

■INDEX
  1. 最近の科研費の動向について
    ―国際共同研究加速基金、特設分野研究基金、科研費審査システムの改革
  2. ご存知ですか?大阪大学の科研費申請支援制度いろいろ
    (Supports for KAKENHI application are available in English!)
  3. URA関連イベント情報
    ●大阪大学職員研修「大学の研究支援の現在、そして未来について考える」
    ●RA協議会第1回年次大会(9月1日・2日、信州大学)
    ●UNITT アニュアル・カンファレンス2015
    ●大学行政管理学会 2015年度第19回 定期総会・研究集会概要
    ●研究・技術計画学会 第30回年次学術大会
    ●SRA International Annual Meeting 2015
  4. 大阪大学ホットトピック
    ○第18代総長 西尾章治郎から就任のごあいさつ
    ○新理事について
    ○皆様方へ  ~第17代総長 平野俊夫から総長退任のご挨拶
    ○トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム第3期生に阪大から9名が選ばれました
    ○北米同窓会をニューヨークで開催
    ●平成27年度第1回男女共同参画セミナー ~素のあなたは思考型?感情型?~(9月11日)
    ●「『大阪大学特別教授』による講演会」第3回(石黒浩・基礎工学研究科 教授)のご案内(10月5日)
    ○最新の研究の成果リリース
  5. 次号のお知らせ


【1】 最近の科研費の動向について
―国際共同研究加速基金、特設分野研究基金、科研費審査システムの改革

我が国の学術研究を支える最も基礎的な競争的資金制度である科学研究費助成事業(以下科研費)は、これまでにも仕組みの見直しや改善が行われてきたところですが、平成26年8月に文部科学省 科学技術・学術審議会 学術分科会 第7期研究費部会から発表された『我が国の学術研究の振興と科研費改革について(中間報告)』や本年6月に閣議決定された『科学技術イノベーション総合戦略2015』等においては、さらなる改革・強化の必要性が指摘されています。
このような科研費改善の動きの中で、本稿では文部科学省等の公表資料をもとに、国際共同研究加速基金の新設と特設分野研究の拡充について紹介するとともに、平成30年度に本格的な実施が予定されている科研費の抜本的改革についてその概要をお伝えします。

国際共同研究加速基金について

国際共同研究加速基金は、国際社会における我が国の学術研究の存在感を向上させるための国際共同研究や海外ネットワーク形成を促進するために、新たに設けられた基金です。同基金では、「国際共同研究強化」、「新学術領域研究『国際活動支援班』の設置」、「日本人研究者の『帰国発展研究』」の3つの支援が行われます。
1番目の「国際共同研究強化」は、優秀な研究者(36歳以上45歳以下までの基盤研究(海外学術調査を除く)および若手研究の採択者)が海外に一定期間(原則として半年から1年程度)滞在して海外共同研究者と研究を実施する場合に、渡航費・滞在費、研究費、代替要員確保のための経費(各400万円以下、計1,200万円以下)をまとめて支援する仕組みです。400人程度の採択を見込んでいますが、科研費の採択者を対象としていることから、研究業績や研究内容は既に高い水準にあることが前提となっています。
平成27年8月末現在、公募が行われており、9月28日が締め切りになっています。
2番目の「新学術研究『「国際活動支援班』の設置」は、科研費の新学術領域研究に「国際活動支援班」を創設して、国際共同研究の推進および国際的に評価の高い海外研究者の招へいやポスドクの相互派遣等を促進することを目的としています。これにより、我が国が強みとする学問分野を中心に国際共同研究が推進されるとともに、優秀な若手研究者の相互派遣などによって海外研究者との長期的・確実なネットワークが形成され、我が国の学術研究が国際的な研究者コミュニティをリードすることによって国際社会における存在感が維持・向上されることが期待されています。
なお、この支援の本年度の公募は8月24日に終了しています。
最後の「日本人研究者の『帰国発展研究』」は、独自の国際的な研究ネットワークを有し、海外で第一線の研究を実施している日本人研究者に応募資格を与えて、採択後2年度以内に国内の研究機関に所属した場合に、帰国直後から研究費の支援を開始する仕組みです。研究費の交付後には、帰国前の滞在国の研究者との共同研究が義務づけられています。また、採択数は厳選された20人程度が予定されています。この仕組みでは、海外で研究実績を重ねた優秀な日本人研究者の帰国を促して、その研究者の研究分野における我が国の国際的なプレゼンスの向上を図るとともに、海外の日本人研究者に帰国の道を拓くことによって国内における若手研究者の海外への挑戦を後押しすることをねらっています。
本年度の公募は9月以降に始まる予定です。

特設分野研究基金について

特設分野研究基金は、平成26年度に始まった「特設分野研究」を特別枠として拡大・充実させるための取り組みで、平成28年度は「グローバル・スタディーズ」「人工物システムの強化」「複雑系疾病論」の3つが新しい分野として設定されています。
新しい審査方式を先導的に試行している「特設分野研究」は、審査委員間の壁、研究種目間の壁、研究分野間の壁、の3つの壁を越える新たな試みです。具体的には、総合審査方式(同一審査委員による書面および合議審査)により、時間をかけて審査委員間の活発な議論(丁寧な審査)を行い採否を決定する、基盤研究(B)と基盤研究(C)を区分せずに審査を実施する、従来の専門分野(細目)では審査が困難な課題について幅広い視点から採否を決定する、などの取り組みに特徴があります。
これらの取り組みにより、異なる分野を専門とする審査委員が互いの視点を共有しながらより丁寧な審査を行うことによって新たな学術分野の芽を見いだし、その芽が育って異分野の研究者や国内外のさまざまな関係者との連携と協働によって新たなパラダイムを生み出すことが期待されます。

※本メールマガジンVol.12の記事もご参照ください。
http://www.ura.osaka-u.ac.jp/uramagazine/vol_012.html

科研費審査システムの改革について

現行の科研費審査体系は昭和40年代にその原型があり、細目ごとに審査を実施する専門性を重視した審査体系となっています。このため、結果的に細目(学問分野)が非常に細分化した現状となっています。平成30年度に導入が予定されている新しい審査体系では、細目ごとの審査を廃止し、多様性や専門性に配慮する「小区分」と、適切な複数の小区分からなる「区分」(中区分以上)を設けて、多様な審査方式を取り入れようとしています。
区分の数などの詳細についてはまだ検討中とのことですが、基盤研究(B)(C)、挑戦的萌芽研究、若手研究(B)は「小区分」で審査を行い、効率的に審査を行うために審査委員同士が電子システム上でダブルチェックを実施する二段書面審査方式の導入が予定されています。
これに対して基盤研究(A)、若手研究(A)では現行の細目を複数たばねた審査区分(中区分、70程度)が設定され、総合審査方式(同一審査委員による書面および合議審査)により時間をかけた審査委員間の徹底的な議論(丁寧な審査)の中で優れた研究課題の選定が行われます。
基盤研究(S)では中区分を複数たばねた大区分で、特別推進研究、新学術領域研究では系ごとに審査を行うことが予定されています。ただしこれらの3種目については、国の大型研究費の中で「研究者個人の自由な発想に基づく研究」をどのように位置づけるのかなど、種目のあり方も含めて今後の改善検討が行われることになります。
以上のような科研費システムの改革には、新しい審査方法を通じて、研究者(応募者も審査委員も)の意識改革を促し、研究活動がパラダイムの変化や新たなパラダイムの出現など学術の動向の変化に応じて発展して、より創造的で挑戦的になることを促すねらいがあるようです。

現行の科研費システムは、平成30年度に予定されている抜本的な改革に向けて段階的に新たな仕組みが導入されていくとされています。その過程では科研費システムだけが単独で変わっていくのではなく、関連する競争的研究費改革や大学改革も連動して進行していくと考えられ、大学の研究活動をとりまく環境が大きく変わっていくことが予想されますので、引き続き政策の動きに注目して適切な情報提供をしたいと思います。


(菊田 隆/大阪大学 大型教育研究プロジェクト支援室URAチーム)


【主な資料】
・国際共同研究加速基金と新しい審査方式の拡充について
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu4/037/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2015/04/20/1356912_03.pdf
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu4/037/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2015/06/17/1358876_04.pdf

・科研費の抜本的改革について
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu4/037/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2015/08/10/1360740_01.pdf

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【2】ご存知ですか?大阪大学の科研費申請支援制度いろいろ
(Supports for KAKENSHI application are available in English!)

もうじき平成28年度の科研費の公募が始まります。周囲が慌ただしくなっている方も多いのではないでしょうか。

以下は、大阪大学の科研費申請に関する支援制度です(全て学内向け)。本学の教職員のみなさん、ぜひ一度詳しい情報をご確認ください。

(菅野智広/同 研究推進部研究推進課 学術研究推進係長、
川人よし恵/大阪大学 大型教育研究プロジェクト支援室URAチーム)

No. 名称 主な対象(全て学内向け) 時期 概要
科研費説明会(日本語) 科研費申請を予定している研究者、科研費担当職員 毎年7月 科研費制度の概要、研究計画の書き方のポイント、科研費不正使用防止等についての説明
【参考】平成27年度科研費説明会資料(マイハンダイへのログインが必要)
科研費説明会(外国人研究者向け)
KAKENHI Information session for International Researchers
外国人研究者およびその支援者
International Researchers
9月16日(水)14時〜15時30分 外国人研究者向けの科研費制度の概要説明およびアドバイス
This Information session provides outline of the KAKENHI and suitable advice for applicants.
【Ref.】KAKENHI Information Session & Materials of FY2015's (Login to My Handai is required)

20140924_KAKENHIseminar.JPG
KAKENHI Seminar 24 Sep. 2014
Useful Information on the Grants-in-Aid -KAKENHI- FY2016 外国人研究者およびその支援者
International Researchers
毎年9月ごろ公開
Every September
外国人研究者およびその支援者向け、科研費英語申請のためのコンテンツ。
This website provides a lot of useful information on the KAKENHI for international researchers.
【Ref.】Useful Information on the Grants-in-Aid -KAKENHI- FY2015 (Login to My Handai is required)
科研費相談員制度(日・英)
Advisory System(Jp/En)
科研費申請を予定している研究者
Applicants for KAKENHI
●第2回受付
~9月11日(金)(コメント送付:9月28日頃)
●第3回受付
9月12日(土)~9月24日(木)17:00(コメント送付: 10月13日頃)
科研費審査員等の経験がある本学の教授および名誉教授が、日本学術振興会が定めた審査基準に基づき、研究計画調書にアドバイスを行う。
The applicants, such as young and core researchers, are able to consult with professors who are familiar with KAKENHI and the applicants' research field(s).
【参考】日本語ページ(マイハンダイへのログインが必要)
【Ref.】English page(Login to My Handai is required)
若手研究者キャリアアップ支援プログラム
Career Boost Program
本学と雇用関係のある研究者のうち、常勤の職にあり、平成27年4月1日現在で39歳以下の者
Those of Osaka University’s researchers who are employed full time and below age 39 as of April 1 2015.
平成27年度は4月 本学の39歳以下の若手研究者を対象とし、平成27年度科学研究費助成事業へ申請したものの惜しくも採択とならなかったものの中から、研究者としてのキャリアアップの可能性が高いと認められるものについて、一年間大学独自財源により、研究に必要な経費の支援を行う。
We will support early career researchers with a fixed amount of research funds to cover needs for experiments, surveys and research papers, aiming to give their academic careers a boost by increasing chances of obtaining a KAKENHI grant the following year.
【参考】日本語ページ(マイハンダイへのログインが必要)
【Ref.】English page(Login to My Handai is required)
模擬ヒアリング・模擬面接 基盤研究(S)、特別推進研究、新学術領域研究のヒアリング審査対象者 ヒアリングの時期に応じて個別調整 大阪大学における競争的資金獲得増加のため、大型プロジェクトのヒアリング審査等に対応した模擬ヒアリング・模擬面接を実施し、採択率向上を図るもの。大型科研費の他、日本学術振興会特別研究員等のヒアリング・面接審査も対象。
【参考】大型教育研究プロジェクト支援室ウェブページ
ヒアリング旅費支援 年間2千万円程度以上の採択額の規模の研究プロジェクトの代表者(その他にも条件あり) ヒアリングの時期に応じて個別調整 大阪大学における大型の外部資金プロジェクト獲得の増加を図るため、ヒアリング出張旅費について支援を行い、積極的に大型プロジェクトに申請できる環境を整備するもの。
【参考】大型教育研究プロジェクト支援室ウェブページ
参考1 チャレンジ支援プログラム制度 基盤研究(C)または若手研究(B)の交付を今年度最終年度として受けている研究代表者 応募期間 平成26年度 <応募条件>
・上位種目である基盤研究(B)または若手研究(A)とともに、挑戦的萌芽研究へも研究代表者として応募すること
・④を併せて利用すること

2つの応募がともに不採択となった場合、平成28年度科研費への応募準備のための研究費を平成27年度において支給する。金額は予算により決定。 
参考2 研究計画調書 採択課題(記載例)の学内公開 科研費申請を予定している研究者、科研費担当職員 通年 分野・種目別に過去の採択課題の研究計画調書(記載例)を学内向けに公開。
【参考】日本語ページ(マイハンダイへのログインが必要)
【問い合わせ先 Contact】

①〜⑤および参考1・2:
 大阪大学 研究推進部 研究推進課 学術研究推進係
 Research Promotion Division, Department of Research Promotion(Japanese)
 内線:(吹田171)3144
 E-mail:kensui-kensui-gakuzyutu@office.osaka-u.ac.jp

⑥、⑦:
 大阪大学 大型教育研究プロジェクト支援事務室統括チーム
 Support Office for Large-Scale Education and Research Projects(English)
 内線:(吹田171)4825
 E-mail:toukatujimu-rep@ml.office.osaka-u.ac.jp

※上記以外、各部局独自の支援制度を設けている場合があります。詳しくは各部局の担当部署にご確認ください。

【参考】科研費申請に関するスケジュール

9月 1日(月) 平成27年度科研費公募開始
9月 30日(火) アドバイス希望者研究計画調書提出期限、相談員による研究計画調書に対するピアレビュー(約2週間)
10月24日(金)平成27年度科研費応募書類学内提出期限
11月10日(月)16時30分 平成27年度科研費応募書類日本学術振興会提出期限

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【3】URA関連イベント情報

●大阪大学職員研修「大学の研究支援の現在、そして未来について考える」

http://www.library.osaka-u.ac.jp/kensyu.php

2015年9月3日(木)13:30~17:00
大阪大学附属図書館 総合図書館 6F 図書館ホール(豊中キャンパス)
対象は大阪大学の図書館職員および研究支援や研究推進に関わる教職員、近隣大学の関係教職員
無料、要事前申込(9/1〆切)
★大阪大学大型教育研究プロジェクト支援室URAが講演を行います。


●RA協議会第1回年次大会

http://www.rman.jp/meetings2015/

2015年9月1日・2日
信州大学長野(工学)キャンパス
要事前申込、有料
★大阪大学が担当するセッション
-「人文社会系の研究力ってどうはかるの?」、
-「これからの大学運営-URAはなにができるのか-」


●UNITT アニュアル・カンファレンス2015

http://unitt.jp/

2015年9月4日(金)・5日(土)
東京理科大学 葛飾キャンパス
要事前申込、有料(会員優待などあり)


●大学行政管理学会 2015年度第19回 定期総会・研究集会概要

http://juam.jp/f/entry/about

2015年9月5日(土)・6日(日)
関西大学 千里山キャンパス
要事前申込、有料


●研究・技術計画学会 第30回年次学術大会

http://jssprm.jp/wp/

2015年10月10日(土)・11日(日)
早稲田大学・西早稲田キャンパス
詳細が決まり次第学会ウェブサイトで公開


●SRA International Annual Meeting 2015

http://www.sraannualmeeting.org/events/2015-sra-international-annual-meeting/event-summary-f3189ad393a043cca343e41570505f1b.aspx

2015年10月17日~21日
ラスベガス(米国)
要事前申込、有料

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【4】大阪大学ホットトピック

第18代総長 西尾章治郎から就任のごあいさつ

新理事について

皆様方へ  ~第17代総長 平野俊夫から総長退任のご挨拶

トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム第3期生に阪大から9名が選ばれました

北米同窓会をニューヨークで開催

平成27年度第1回男女共同参画セミナー ~素のあなたは思考型?感情型?~(9月11日)

「『大阪大学特別教授』による講演会」第3回(石黒浩・基礎工学研究科 教授)のご案内(10月5日)

○最新の研究の成果リリース

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【5】次号のお知らせ(予告なく変更する可能性があります)

研究支援職のスキルアップやキャリアパスに関する話題を特集する予定です。


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2017年7月 7日(金) 更新(担当:川人 )