大阪大学 経営企画オフィス URA部門

メールマガジン

URA MAIL MAGAZINE

URA MAIL MAGAZINE vol.51

「鬼と笑おう」特集

2017年12月 発行

2017年も残すところあと数日となりました。

今月は、来年(以降)のことに関する記事や案内をいろいろ織り交ぜ、今年もお世話になった皆様への感謝と、笑顔で新年を迎えられますようにとの思いを、行間に込めてお届けします。

■INDEX
  1. 大阪大学の研究大学強化促進事業のこれから
  2. 「研究大学コンソーシアムシンポジウム」参加報告
  3. これからの研究公正を考える~NIHの方針変更から見る研究助成及び研究成果発表の国際的傾向~
  4. Horizon 2020の日本に関連した公募状況
  5. 第2回 大阪大学豊中地区 研究交流会開催案内(1月10日)
  6. 大阪大学シンポジウム「ダイバーシティが拓く、関西の未来」開催案内(2月5日)
  7. (学内向け)大阪大学国際共同研究促進プログラムの募集が始まりました
  8. 大阪大学ホットトピック
     ○高等共創研究院キックオフシンポジウムを開催
     ○ミャンマー連邦共和国大統領が来訪されました
     ○大阪府と包括連携協定を締結しました
     ○大阪大学は最高のS評価。「研究大学強化促進事業」の中間評価発表
     ○平成29年度日本学生支援機構 優秀学生顕彰で本学学生が大賞を受賞
     ○不正アクセスによる個人情報漏えいについて
     ○「大阪大学の集いin東京」に550名が参加!
     ○最新の研究の成果リリース


【1】大阪大学の研究大学強化促進事業のこれから

(高野 誠/大阪大学 経営企画オフィス URA部門)

 2013年に開始した文部科学省の研究大学強化促進事業は、前半の5年間がほぼ終了しました。本学におけるこれまでの取組については、本年6月発行の大阪大学URAメールマガジン(vol.45)に掲載していますので是非ご覧ください。
本稿ではこれまでの取組を踏まえて策定した、後半の5年間の取組の方針について概説いたします。

1.目的
 大阪大学は、総長のリーダーシップのもと、創立100周年(2031年)に世界屈指の研究型総合大学になることを目指しています。このような目的に向けて、研究大学強化促進事業による「もの」(教員ポストや研究費)の支援と「こと」(URAの知恵・アイデアや活動)の支援の相乗効果により「研究の更なる国際化と若手教員の育成を進め、女性・外国人教員を増やすなど学問の発展の源である多様性を高め」、また、「世界から人が集まる魅力的な研究環境を実現する」ための各種取組を行っています。


2.URAの確保・活用に関する取組
 大阪大学の研究力を更に強化するためには、研究者や経営者を支援する研究マネジメント人材群(URA等)や新たな高度専門人材の全学的な整備が必要になります。このために研究大学強化促進事業では以下の取組を行います。

□大阪大学の研究マネジメント人材群(URA等)のネットワーク強化(図1)
 大阪大学URAメールマガジン(vol.45)で述べたように、大阪大学におけるURAの確保・活用に必要な取組として、以下の4つを実施しました。
・「シニア・リサーチ・マネージャー」「リサーチ・マネージャー」「チーフ・リサーチ・アドミニストレーター」「リサーチ・アドミニストレーター」という4職階からなるキャリアパスの構築
・「学術政策研究員」および「特任学術政策研究員」という第3の職種の導入
・スキルの自己評価に適用する「大阪大学URAスキル標準」の策定
・URAのスキルアップのための「大阪大学URAトレーニングプログラム」の開発 今後はこの取組結果を全学に浸透させることを計画しています。

 これまでも大阪大学のURA(類似職を含む、以下同じ)は、経営企画オフィスURA部門が隔週で開催するミーティングや実際の研究支援業務を通じて介してネットワークで結ばれてきました。これらは各URAが自らネットワークに参加するという意味で、ボトムアップ的な活動であると言えます。これに加えて、今後は、大学全体でURAをより効果的に活用するために、トップダウンでのネットワーク化を進めていきます。これにより、URAの更なるスキルアップや、本部や部局間の異動による多様なキャリアパスを実現することができ、大阪大学のURA職がより魅力的なものになると考えています。

RU_OUslide2.jpg
図1:大阪大学の研究大学強化促進事業の将来構想(研究マネジメント人材群の確保活用)

□新たな高度専門人材群との連携
 総長や両総括理事をはじめとする執行部がエビデンスに基づいた適切な判断を下すには、URAやIR人材などの高度専門人材が連携してその支援を行う必要があります。
 また大阪大学では産学のニーズ・シーズに官民も一体となって社会課題(共創テーマ)を設定し、最適な「知」「人材」「資金」を組み合わせた探索チームを結成して、総合力でその課題を克服することを目指しています。このような活動を更に深化させるためには新たな高度専門人材(例えば、新ビジネス創出やマーケティングに専門的な知見を有する人材)を確保・活用することが必要と考えられます。こうした人材とURAという、高度専門人材間の連携を適切に行うことにより、その効果をより高めることを計画しています。


3.研究環境改革の取組
 大阪大学URAメールマガジン(vol.45)で述べたような研究環境改革の取組は、その効果が高いことが確認されているために、大学の通常の業務に移行する一部の取組を除き、改良を加えながら継続して取り組みます。その取組は以下の4本柱からなっています。

①研究経営と戦略策定の支援
 国の政策情報や国際的研究動向の調査分析、研究力分析等を行うことにより、執行部の支援を行います。

②研究環境の国際化と外国人研究者の支援
 国際ジョイントラボ(卓越した外国人研究者とそのグループを本学に招へいし本学の研究者と共同で運営する研究室)の設置、研究者の海外への派遣・海外からの研究者受入や国際合同会議開催の支援等による国際共同研究の奨励、事務部門の国際的な対応能力の強化等に対する支援を行います。

③若手・女性研究者の支援
 研究成果を発信し次の研究につなげる為のフィードバックを得る事を目的としたアウトリーチ活動の支援、異分野の研究者など、普段では交わることの少ない研究者間が集い議論する機会の創出支援等を行います。

④競争的資金の獲得支援
 競争的資金に関する公募情報収集と学内周知、申請書作成セミナー、申請書作成支援、模擬ヒアリング等により研究者の支援を行います。特に、海外の資金や、海外と日本の資金配分機関との共同公募等、大阪大学の更なる国際化に貢献する資金の獲得支援を強化して取り組みます。

4.WPIアカデミー拠点の研究力強化支援
 2017年にWPIアカデミー拠点に認定された免疫学フロンティア研究センターの研究支援及び全学への横展開並びに国際競争力の強化に向け、トップレベルの研究を支援する体制の強化を行います。また、この拠点の形成と運営の経験・知見を全学へ横展開するHUB機能を経営企画オフィスのURAが担います。


 以上のような研究大学強化促進事業による取り組みを通じて、経営企画オフィスのURAは大阪大学の研究力強化に貢献します。その内容、成果はホームページ等で逐次発信いたしますので、読者の皆様にはぜひご覧いただき、また、ご意見等を頂きたいと思います。

INDEXに戻る



【2】「研究大学コンソーシアムシンポジウム」参加報告

(大屋知子・望月麻友美/大阪大学経営企画オフィス URA部門)

 2017年12月6日(水)に、東京国際交流館(プラザ平成)にて「研究大学コンソーシアムシンポジウム(第1回)」が開催され、大阪大学経営企画オフィスのURAも参加しました。
本シンポジウムに参加して、他大学や研究機関の研究力強化への様々な取り組みを知ることができ、またURAが集まって意見交換したり普段の業務の進め方を振り返ったりする場の重要性を改めて感じたので、この記事で報告させていただきます。
 
 「研究大学コンソーシアム(幹事機関:自然科学研究機構)」注)は、研究力強化に積極的に取り組む大学の研究担当理事の集まりとして組織されたものです。
 構成メンバーは研究大学強化促進事業採択の22機関大学研究力強化ネットワークの機関を加えた計33機関で、本コンソーシアムの主な目的は「好事例の共有」「HPやシンポジウムを活用した情報発信」となっています。このうちの「シンポジウムを活用した情報発信」のために、今回のシンポジウムが開催されました。
 
 参加者は約250名と盛況であり、多くが研究大学コンソーシアムを構成している大学等の関係者で、URAの他に事務職員の方々の参加もみられました。
本シンポジウムのプログラムは、午後の「メインセッション」と、午前に平行して開催された「ポスターセッション」「研究戦略ワークショップ」という構成でした。
詳細については、こちらでご確認いただければと思いますが、各プログラムの内容を、筆者の私見を交えつつ以下に紹介します。
 
●メインセッション

RUC_sympo1.jpg
写真1:大阪大学の八木康史理事・副学長による事例紹介

 前半は基調講演や本コンソーシアムについての説明など4名の方々の講演があり、後半にパネルディスカッションへと移りました。

 パネルディスカッションのメンバーは6大学・研究機関の学長や理事から成り、まず各機関の研究力大学強化に関する好事例等の紹介があった後、ディスカッションがなされました。本学からは八木康史理事・副学長(研究、産学共創、図書館担当)から、本学の研究力強化の取組とURAの活用について、国際ジョイントラボや外国人研究者の競争的資金獲得支援、URA体制確立のための制度設計といった事例の紹介がありました(写真1)。
 また、本学を含めいくつかの大学ではURAのポジションの無期雇用化を進めているとのことでしたが、それに対してフロアからは「各大学などにおける全体の無期雇用ポストに占めるURAの割合(人数)についてどの程度が妥当なのか、今後検討していくべきでは。」といったコメントがありました。単にURAの無期雇用のポジションを設置したということに留まらず、学内の教職員数とのバランスも考慮し、研究力を強化するために十分な人数のURAを確保できることが必要だと感じました。

●ポスターセッション

RUC_sympo2.jpg
写真2:ポスターセッション会場風景

 午前のポスターセッションでは、コンソーシアム構成機関による研究力強化に関する好事例等の紹介がありました(写真2)。本学からはURAの4職階やトレーニングプログラムの整備、国際化と外国人研究者支援、外部資金獲得支援の事例について紹介させていただきました(写真3)。特に人材育成の取り組みに興味を持ってくださった方がおられたので、「外部資金獲得に向けての申請書作成支援を行うURAに対するトレーニング」を実施していることなどをご説明しました。

ou_ura201712.jpg
写真3:大阪大学の研究大学強化促進事業の取組を紹介するポスター

 時間の関係ですべてのポスターを見ることはできなかったのですが、他大学の好事例の紹介として印象に残った発表のひとつは、まず、「研究者に研究資金の公募情報を効率よく発信するためのリコメンドシステムの開発(新潟大学)」です。URA自身が自然言語処理技術を用いて開発したシステムにより、特定の研究者に必要と思われる公募情報のみをメールで送ることができるように検討しているという内容で、着目されている点がユニークで興味深かったです。また、「大学への貢献の可視化(自然科学研究機構/NINS)」についての発表では、大学への貢献の可視化のために、論文数とTop10%論文の割合について、「NINSが共著に入っていないが共同利用されている論文」に対して分析を行った結果を紹介されていました。現在可視化されていない、あるいは可視化が難しい情報を見える化することの重要性を再確認することができました。


●研究戦略ワークショップ~高度専門人材(URA, IRer)の役割~
 シンポジウムのプレイベントであるこのワークショップは、大学の研究力向上のための戦略立案時に、研究戦略立案や意思決定の場においてIR担当者やURAなどの高度専門人材はどのように執行部を支えていけるのか、どのような役割を果たすべきかを演習を通じて考えることを目的としたものです。もともと今年8月に本学で開催したセミナー「研究力分析指標プロジェクトを自大学で活かすには」の中で研究戦略立案補助に携わる方やIR担当者向けに実施し、反響が大きかった演習プログラムがあり、今回のコンソーシアムでも提供したいとの依頼を受けての実施となりました。自然科学研究機構の小泉周特任教授、エルゼビア社の協力のもとに、本学経営企画オフィスの藤井翔太講師を中心に企画・実施し、URA部門からは筆者(望月)が企画・運営に加わりました。
 当日はコンソーシアム参加機関30機関から、研究戦略立案補助に携わる方やIR担当者などを中心に49名に参加いただきました。また、そのほかに20名ほどが見学されました。

RUC_sympo4.jpg
写真4:研究戦略ワークショップのグループワーク風景

 演習は、参加者はある大学の研究担当理事の支援を行うスタッフという設定でグループを構成し、仮想理事の依頼に対し、与えられた大学の基本情報と分析データを利用して研究に関する戦略的な提案をするものでした。各グループには理事と3分間の面談をする権利も与えられました。面談で理事とどのような話をするのかは自由です。グループごとに理事と話すべき内容を決定し、またグループの考える適切なタイミングで、面談を行うこととしました。こうした理事とのコミュニケーションの機会を有効に活用して理事の意図を読み解き、グループごとに提案を作成していきました。どのグループも活発に議論しながらワークに取り組む姿がみられました(写真4)。参加者からは「他機関と議論できてよかった」「このような訓練を重ねて自大学を前に進めたい」というような声があがりました。このような現実に近い設定をしたワークの必要性を実感された参加者が多く、自大学でも同じようなワークがしたい、このようなワークをまた企画してほしいという声もいくつもいただきました。

 筆者は、ワークショップ企画・運営者の一人として、目的を明確にし、コミュニケーションをとることの重要性を、理事役を務めたことからも再確認することができ、日ごろの自身のコミュニケーションの取り方を振り返る機会となりました。


URAが集まる場の意義について(本シンポジウムに参加しての執筆URAの私見)
 本シンポジウムへの参加により、他大学のURAの活動の好事例についての知見を多く得ることができました。また、ポスターセッションや情報交換会を通じて自分と同様に実務を行っているURAの方々と直接話をすることによって、実際に手を動かして仕事を行っているURAならではの課題や解決策に対する情報共有を行うこともでき、大変有意義でした。
一方、研究大学コンソーシアムは主に研究大学強化促進事業採択機関で構成されているため、中間評価結果についてメインセッションで取り上げられるだけではなく、他大学のURAの方々との間でも何度か話題になりました。確かに、研究大学強化促進事業に採択されている限り「できるだけ高い評価を受ける」ことは重要ですが、目先の評価にとらわれ過ぎず、所属している大学の教員・研究者のために、研究力強化にむけてやるべきことをよく検討して長期的に取り組んでいかなければならないと感じました。
 そのためにも、このようなネットワークを最大限活用して、個人そして組織のスキルアップを図り、研究力強化に貢献することでURAの存在意義を高めていく必要があると考えます。(大屋)

 これまでのIR担当者や戦略立案補助者の研修とは、データ収集と分析のための新たなスキルを習得するもの、好事例を共有するものが主だったように思います。私たちが開発した演習プログラムは、データなどを取り扱うことができる専門人材の次のステップとして、適切な意思決定を促すためのコミュニケーションに焦点をあてたもので、日ごろの実務を整理し、改善につなげることができる内容構成にしました。機関により状況やURAの役割は異なりますが、今回のように自分たちの業務をいかに大学の意思決定につなげるかという課題を明確に設定し、ワークを行うことは専門人材のスキル向上に非常に重要なのではないかと思います。各機関で同様の業務に携わる者が集まって学び、議論することに意味があります。そのような場となることがこのようなコンソーシアムの需要な役割なのではないかと改めて思いました。(望月)

注)「研究大学コンソーシアム」とは、2013(平成25)年度から開始している「研究大学強化促進事業」(本学も支援対象機関の1つ)のフォローアップを通じ、「研究大学強化促進事業推進委員(第6回)」にて「特筆すべき進捗状況にあるとされた事例などを中心に、先導的な実践を広く普及させることが必要。」という点が確認された、という経緯により組織されました。
以下、参考リンク:
1)「研究大学強化促進事業推進委員会」(第6回)(平成29年2月24日)
http://www.mext.go.jp/a_menu/kagaku/sokushinhi/1384487.htm
2)平成27年度「研究大学強化促進事業」のフォローアップ結果について
http://www.mext.go.jp/a_menu/kagaku/sokushinhi/1367633.htm

INDEXに戻る



【3】これからの研究公正を考える~NIHの方針変更から見る研究助成及び研究成果発表の国際的傾向~

(姚 馨/大阪大学経営企画オフィス URA部門)

 近年いくつかの研究不正事件が世界中で大きく報道され、各種ステークホルダーはもちろん、納税者である一般人の間でも注目されるようになった。これを一つのきっかけに、学術界、助成機関、出版界等において、研究公正・責任ある研究を推進すべく、今まで以上に様々な対策が講じられている。

 今回は、近年アメリカ国立衛生研究所(NIH)の研究公正方針の変更について紹介したい。

 NIHでは毎年細かく方針等を更新しているが、昨年より特に大きな変更があった--研究提案書及び採択後の報告書において、研究の厳密さと再現性(rigor and reproducibility)に関する記述が求められるようになった。さらに、多くの関連ワークショップ、ウェビナー、トレーニング・モジュールも提供し始めている。

 もう少し具体的に言うと、今まで研究成果公表の段階でしか研究公正の問題を考えていない人が多かったが、これからは、NIHの助成を受けたければ、まずは提案書で以下の内容を記述しなければならない*1:

1. 提案する研究の科学的前提(scientific premise):先行研究や予備データの強みと偏り(バイアス、bias)の両方を示さなければならない。この科学的前提が弱い場合は、そもそも厳密な研究に繋がらないとのことで、不採択になる可能性がある。

2. 健全でバイアスのない研究を保証するための実験設計や研究方法:他の研究者によってこの研究の成果を再現・発展させることが可能かどうかは、実験詳細の完全透明化(full transparency)に懸かっている。つまり、論文を書く段階で手を打つのではもう遅い。研究設計の段階から、研究方法や過程に対して徹底したドキュメンテーションを保証する計画を立てなければならない。

3. 関連する生物学的変量(biological variables)を適切に扱う研究計画:ヒトと脊椎動物を扱う研究に関して、ある性別、人種/種族、年齢等を対象または対象外にする理由、及びそれに踏まえて、バイアスのない研究結果を保証するための手段も求められるようになった。


 ここまでは、自分には関係のないNIHに限った話だと思われる方が多いかもしれない。NIHの助成を申請する予定がない、そもそも医学・生命科学分野ですらない研究者にとって、この話を聞いたところで、一体何の意味があるのだろう。

 世界で最も規模の大きい、影響力の高い研究助成機関の一つとして、NIHの方針変更は世の中の動向を受け止めた結果であり、世の中の研究傾向に大きく影響するものでもある。

 近い将来他の研究助成機関の追随も考えられるし、学術出版界においては、すでに多くのジャーナルがNIHの「Principles and Guidelines for Reporting Preclinical Research」*2に賛同し、著者にチェックリスト、論文に含まれない詳細実験プロトコル、論文で報告されていない結果等の提出、関連データを指定のサイトにアップロードするように依頼する等、様々な研究公正確保の対策を取り始めている。

 学術出版界の方針変化につれ、論文の発表において、今までの常識が変わりつつある。それに伴い、研究過程におけるドキュメンテーション方法の変更、慎重なデータ管理・解釈等も求められるようになるだろう。

 研究者にとって、「研究不正をしないなら関係ない」時代は終わり、研究の透明性や研究成果の再現性を、今まで以上に、そして自ら示さなければならない時代が近い将来やってくるかもしれない。

参考:
*1 https://grants.nih.gov/reproducibility/index.htm
*2 https://www.nih.gov/research-training/rigor-reproducibility/principles-guidelines-reporting-preclinical-research

INDEXに戻る



【4】Horizon 2020の日本に関連した公募状況

(クリスチャン・ベーリン/大阪大学経営企画オフィス URA部門)

 Horizon 2020は、世界最大級の規模を誇る欧州連合(以下、EU)の研究開発・イノベーションのための資金配分のための枠組み(第8次フレームワーク)で、2014年から2020年までの間に約800億ユーロが配分されます(詳しくは、大阪大学URAメールマガジンvol.36をご覧下さい)。

 EUのモットーは"Open to the World"であり、全世界の多様なパートナーのHorizon 2020への参画が推奨されています。しかし、EU加盟国やAssociated Countriesと違って、第3国に当たる日本の場合は、プロジェクト実施において、日本の研究機関の参画あるいは日本に関わる要素が欠かせない明確な理由が無い限り、研究費やその他の支援金を直接的に受け取ることができません。そこで、日本からHorizon 2020に参画するメリットへの疑問が未だに持たれ続けています。欧州の研究機関がコーディネーターとなるコンソーシアムのメンバーとして、あるいは第三者として、日本の研究機関・研究者が参加することのメリットは、以下の5つが挙げられると筆者は考えています:1)国際的研究者ネットワークの拡大、2)EU圏内諸国の外部資金獲得、3)国際共著論文の増加、4)若手研究者の経験値向上、5)グローバルイノベーションへの貢献。

 日本においては、全国的に支援を提供している日本NCP(ナショナルコンタクトポイント(注:メルマガvol.36参照))による情報とアドバイス提供が得られると同時に、EURAXESS Japan等による情報提供を利用することが可能になっています。
日本NCPウェブサイト
http://www.ncp-japan.jp/
日本NCPウェブサイト「日本関連公募一覧」
http://www.ncp-japan.jp/wp/wp-content/uploads/2017/11/20171026-Coordinated-callsJapan-mentioned-Open-calls-0v6.pdf
EURAXESS Japanウェブサイト
https://euraxess.ec.europa.eu/worldwide/japan

 2017年10月に発表されたHorizon 2020の2018年から2020年までの支援プログラムにおいて、数え方によりますが、日本がパートナー国として指名されている公募は15、日本が第3国かアジアなどの枠に含まれる公募は19に上がります。そのうち、日本側から資金調達されていて日本から応募できるEUとの共同公募ファンド(コーディネイテッド・コール)の支援は、現状では次の2件に限られています。ICT分野(5G~/セキュリティー/IoT/ビッグデータ等)では、総務省・NICTの提供している公募(2018年1月〆切)が、防災社会のためのイノベーションをテーマにした公募ではJSTが支援しているもの(同年8月23日〆切)が動きます。また、特記すべきものとして、欧州における研究のインフラストラクチャーを強化するために、第3国を含めて、資金配分を配分する例外のもの(リンク先参照)もあります。

 大阪大学では、国内の研究資金獲得に向けた支援に加えて、Horizon 2020やその他の海外助成金に関する情報提供と申請書作成支援にも適宜対応しています。
詳細は下記までお問い合わせ下さい。
【海外助成金に関する大阪大学の対応窓口】
研究推進・産学連携部 研究推進課 学術研究推進係
https://my.osaka-u.ac.jp/admin/kensui/overseasfunds(学内専用)
【海外助成金を含む外部資金獲得支援に関するお問い合わせ】
経営企画オフィスURA部門 外部資金獲得チーム
ura_advice★lserp.osaka-u.ac.jp(★を@に)
https://www.ura.osaka-u.ac.jp/grantwriting/

INDEXに戻る



【5】第2回 大阪大学豊中地区 研究交流会開催案内(大阪大学基礎工学研究科広報企画推進室より情報をいただきました)

toyonaka2018_flyer.jpg

本交流会は、文系・理系部局の研究者が一堂に会して互いの研究を知り、交流を深めることを目的として開催します。あわせて、新たな産学共創活動への発展のため、産業界の方々とも議論し交流を深めたく、教職員・学生、企業関係者、一般のみなさま、是非ご参加ください。

■日時:2018年1月10日(水)13:00-20:00(第1部13:00-17:30 第2部18:00-20:00)
■場所:
第1部 南部陽一郎ホール(大阪府豊中市待兼山町1-1)
第2部 基礎工学国際棟(大阪府豊中市待兼山町1-3)

■対象:教職員・学生、企業関係者、一般の方

■プログラム
http://www.es.osaka-u.ac.jp/ja/news/whatsnew/20171120-022921.html
・第1部:ポスターセッション
 13:00-17:30 南部陽一郎ホール
 開会挨拶  八木 康史 理事・副学長(産学共創担当)
 大阪大学豊中地区の研究者による研究紹介
・第2部:情報交換会
 18:00-20:00 基礎工学国際棟

■参加費:無料

■申込方法:以下のフォームから要事前登録(当日参加も歓迎)
https://reg.sci.osaka-u.ac.jp/lm/index.php/699558?lang=ja


■実施体制
・主催:大阪大学大学院基礎工学研究科、文学研究科、法学研究科、理学研究科、言語文化研究科、国際公共政策研究科、高等司法研究科、国際教育交流センター、総合学術博物館、サイバーメディアセンター、全学教育推進機構、COデザインセンター
・共催:大阪大学 知の共創プログラム「オープンイノベーションプラットフォームの構築」、大阪大学産学共創本部
・後援:豊中市、吹田市、箕面市、伊丹市
・協力:大阪大学大学院基礎工学研究科附属産学連携センター、大阪大学21世紀懐徳堂

■問合せ先:大阪大学大学院基礎工学研究科広報企画推進室
TEL:06-6850-6799
E-mail:ki-syomu[at]office.osaka-u.ac.jp
[at]を@マークに変えて送信してください。

INDEXに戻る



【6】大阪大学シンポジウム「ダイバーシティが拓く、関西の未来」開催案内(大阪大学21世紀懐徳堂より情報をいただきました)

OUsymposium_flyer01.jpg

本学は2016年度に、医薬基盤・健康・栄養研究所、ダイキン工業株式会社を共同実施機関として、「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(牽引型)」に採択されました。現在、クロス・アポイントメント制度や共同研究などの実施により、産学官共創による女性研究者循環型育成クラスター形成に向けた活動を展開しています。 本シンポジウムでは、この成果報告とともに、ダイバーシティを牽引する企業の代表や実践者の方々をゲストに迎え、ダイバーシティを実現するための実践ビジョンについて対話を繰り広げます。

■日時:2018年2月5日(月)14:00〜17:30(開場13:30)
■場所:グランキューブ大阪(大阪府立国際会議場)12階特別会議場
(大阪府大阪市北区中之島5-3-51)

■定員:350名(申込先着順)   
■参加費:無料
■申込み:下記よりお申し込みください。
大阪大学シンポジウム「ダイバーシティが拓く、関西の未来」申込フォーム
http://21c-kaitokudo.osaka-u.ac.jp/symposium20180205

■プログラム
http://21c-kaitokudo.osaka-u.ac.jp/symposium_all
[基調講演]
鳥井 信吾(サントリーホールディングス株式会社 代表取締役副会長)
福地 敏行(日本アイ・ビー・エム株式会社 取締役 専務執行役員)
西尾 章治郎(大阪大学 総長)

[パネルディスカッション]
澤田 拓子(塩野義製薬株式会社 取締役 上席執行役員 経営戦略本部長)
町田 智子(株式会社朝日新聞社 取締役 東京本社代表/CSR/教育事業/ 女性プロジェクト担当)
中尾 類 (パナソニック株式会社 イノベーション推進部門 人事総括/全社CTO室 技術人材戦略部 部長)
コーディネータ
工藤 眞由美(大阪大学 理事・副学長 男女協働推進センター長)

■問合せ:大阪大学21世紀懐徳堂
TEL: 06-6850-6443(平日10:00〜17:00)
ou-sympo★21c-kaitokudo.osaka-u.ac.jp(★を@に)

■実施体制
・主催:大阪大学
・共催:医薬基盤・健康・栄養研究所、ダイキン工業株式会社
・後援:関西経済連合会、大阪商工会議所、関西経済同友会、朝日新聞社
・協力:大阪市立大学、大阪ガス株式会社、大阪府、大阪府立大学、関西大学、京セラ株式会社、サントリーホールディングス株式会社、塩野義製薬株式会社、シスメックス株式会社、情報通信研究機構脳情報通信融合研究センター、新日鐵住金株式会社、大和ハウス工業株式会社、奈良女子大学、西日本電信電話株式会社、日本アイ・ビー・エム株式会社、パナソニック株式会社、日立造船株式会社、理化学研究所、立命館大学、ロート製薬株式会社(50音順)
・企画制作:大阪大学21世紀懐徳堂、大阪大学男女協働推進センター


INDEXに戻る



【7】(学内向け)大阪大学国際共同研究促進プログラムの募集が始まりました

国際共同研究促進プログラムは、最先端の研究を展開している外国人研究者と本学の研究者との共同研究を支援することにより、研究力を一層高めるとともに、大阪大学のグローバル化を促進するためのプログラム(学内向け)です。

平成30年度の募集が始まりましたので、お知らせします。
https://my.osaka-u.ac.jp/admin/kensui/international_research_list(学内専用)

事業の概要、採択課題は、本学ホームページの国際共同研究促進プログラムや大阪大学研究大学強化促進事業の該当ページでご確認ください。
http://www.osaka-u.ac.jp/ja/research/researcher_sp/international_joint
https://www.ura.osaka-u.ac.jp/researchuniversity/menu_B/B2.html


INDEXに戻る



【8】大阪大学ホットトピック

高等共創研究院キックオフシンポジウムを開催

ミャンマー連邦共和国大統領が来訪されました

大阪府と包括連携協定を締結しました

大阪大学は最高のS評価。「研究大学強化促進事業」の中間評価発表

平成29年度日本学生支援機構 優秀学生顕彰で本学学生が大賞を受賞

不正アクセスによる個人情報漏えいについて

「大阪大学の集いin東京」に550名が参加!


○最新の研究の成果リリース


メールマガジンのバックナンバー一覧はこちら
INDEXに戻る


【企画・編集・配信】
大阪大学経営企画オフィスURA部門(旧 大型教育研究プロジェクト支援室) 川人・高野

◎配信停止やご意見・ご感想はこちらまで


info-ura@lserp.osaka-u.ac.jp

〒565-0871 大阪府吹田市山田丘1-1 共創イノベーション棟401(2017年11月移転)
https://www.ura.osaka-u.ac.jp/
地図はこちら

2018年3月24日(土) 更新
ページ担当者:川人